みのるし さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
むずかしいです
むずかしい。これはむずかしい。
映画観る前は、身障者と健常者がややあっていい仲になる的な話で、おたがいに辛いこと、悲しいことに出会いながら力を合わせて乗り越えていく姿に共感し、感動する的な、そおゆうハナシだと思ってましたんですけども。
ぜーんぜん違いました。
ぜーんぜんですよ。
でもですね。
この映画観終わった後にすぐ気がつきましたけども、先にボクが述べたようなそおゆうハナシだとしたら、これはまったく身障者を喰ったとゆうか馬鹿にしたとゆうか、なんしかそおゆう事になるわけですよ。
ってくらいものすごい真剣にこのクソ重たいテーマに取り組んでいます。
さすが京アニ。こおゆうハナシで20億も稼ぐとは相変わらずいい仕事をする。
なので、近しい人に身障者、または精神疾患の方がいらっしゃる方はもちろん、ぞうでない方もこれはあるていど覚悟して見ないといけません。と思います。
身体障害や精神疾患はボクなんかが思っている以上になまやさしいもんではないのだとゆうことを思いっきり知らされます。そしてそれがその人らの日常なのだとなると、映画館をスキップして出てきて『いや~感動したな~』とか絶対言えんはずやと思います。
このハナシに出てくる人はみんなほとんどろくでなしです。
身障者を前にして『それも個性のウチだからー』とか脳天気に言えるようになるには、相当の経験と精神力と愛が無ければその域にはたどり着けません。
そんなもんナイフのように人を傷つけることに無頓着な生きざまの小中学生のコミュニティにそんな人が突然舞い込んできたらそれはえげつないことになるに決まっています。
この映画では高校生になるまでを描いていますが、このハナシに出てくる人らは{netabare}誰一人そこまでの域に到達しないまま終わります。
要するにみんないろいろな気づきはあって、人としてそこそこ成長はしたのかもしれませんが、あいかわらずろくでなし{/netabare}で終わります。
これはボクだけがそう思うのかもしれませんが、見終わったあと鬱な気分になりました。それは多分このハナシに出てくる人よりもボクの方が全然ろくでなしだと思ったからに他ならないからだと。
物事の真理を求める貴兄にこそおススメしたい作品です。