NKiEU33270 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
AKIRAと同じテーマに通じている
ジブリのような世間向けのアニメ映画が作られるたび、大ヒットする。
かっぱのクゥやサマーウォーズ、猫の恩返しといい、ジブリの功罪というべきか、アニメ映画といえばなんでも大ヒットする。
君の名はも過大評価されてるほんの一角だろうと観る前は思った。
観てもこれが大ヒットした理由はわからない。
しかし、あるシーンに遭遇した瞬間に、君の名はが大ヒットした理由を
瞬時に理解した。AKIRAにも同じようなシーンがあるが、
君の名ははすばらしい。あきらかに一目で琵琶湖とわかる田舎を舞台に、
時空を超えて物語が展開されるさまを、一本の糸で表現している。
一本の糸が隕石となり、宇宙となり、人となり、赤子となり、宇宙とは糸である、他のシーンはどうだっていい。糸の一瞬のシーンがすべてを現していた。そうだ、これはAKIRAだ。AKIRAでは主人公の自我が暴走し、宇宙に通じ、自分の中に宇宙があり、世界があり、過去があり、時間があるというやつだったが、君の名は はそれを一本の糸で表現している。
最初から中盤の落としどころのへんはクライマックスの最高潮だった。
しかし最後のほうは、男が腐ったような主人公が告白しようかしまいか迷いながらぶらぶらと歩くだけのマンネリで退屈な時間だった。
しかしそんなものはどうだってよかった。君の名はと同じテーマをどこかでみたことがあった。それは、AKIRAだった。