◇fumi◆ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
今宵は蟲と共に冥界の淵を眺めようではないか
原作は漆原友紀が月刊アフタヌーンに連載、2008年に連載終了したが、特別篇なども発表されている
舞台となっているのは19世紀の日本らしき世界で、日本海側っぽい描写が多い
日本が鎖国をしていたのは江戸中期まで、以降は特に日本海側は無法地帯で、大陸の品物が入るため表日本と呼ばれていたらしい
幕府も黒船来航以後は横浜で開国に踏み切っている
ちょんまげの人間が登場しないことから、明治維新後とも考えられる
主人公ギンコの風体はゲゲゲの鬼太郎のアダルトバージョンと言う感じで、蟲退治の専門家にふさわしい
物語の中で蟲は退治すべき悪とは描かれず、自然現象の一つであり、人間との共存が望ましいとされる
ゆるやかに流れる時間、厳しい自然環境、無力ながら生命を謳歌する人間、蟲は時には病となり、時には光となって物語を彩る
この作品は静かに一人の時間をくつろぎたい人にお勧めしたい
特に盛り上がりがなくとも2期が制作され、こんなに高評価を受けたのだ
偶然もあるだろうが、望んでいた人が多かったことも確か
この私も1期2期全話ゆっくりと楽しい時を過ごしたのだから
お茶を用意してリラックスできる椅子で誰にも邪魔されずに観たい作品です