ちあき さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
選択の自由があるからこそ、悩み苦しむこともできる
人間の心理状態や性格的傾向を計測し、数値化できるようになった世界。あらゆる心理傾向が全て記録・管理される中、個人の魂の判定基準となったこの計測値を人々は、「サイコパス(PHYCHO-PASS)」の俗称で呼び習わした。
これが本作の設定。この設定を把握した瞬間に私が思ったことは「病んでるな、この世界」でした。心理状態が数値化、管理されていて、そのおかげで、社会の枠組みの中にさえいれば、何も心配することのなく暮らしていける世界。ある意味でそれは天国みたいな感じなのかもしれません。しかし実際に本作のような設定の世界になってしまったら、私になら、いの一番にどこかに逃げ出すと思います。心を数値化とか怖すぎます。この世界観の基、物語がどのような結末に向かうのか、色々期待しながら観ていました。
シナリオの構成やこの設定に基づく世界観は、ストーリーが展開していっても整合性が取れていて(あくまでも私の個人的見解ですが)、観ていて違和感はなかったです。
ストーリーの展開自体も良かったと思います。また上記の設定を基軸に、人間の在り方についての問いを投げかけているように思いました。
本作は現状(2017年5月現在)第二期、劇場版がありますが、一応、第一期である本作の終わり方も区切りの良い終わり方をしています。しかし私個人としてはここで終わってもらっては消化不良。続編の第二期、劇場版がどのように展開するか期待しています。
【本作から感じた事】
「私達が選択の自由があるからこそ、悩み苦しむこともできる」
人生は選択の連続です。その選択の中で時に悩んだり、時に後悔したり、苦しむことがあります。しかし悩んだり苦しんだりすることも私達の人生にとっては大事な要素の一つ。そういうことができるのも幸せのうちにあることなのかもしれません。
※追記(第二期、劇場版を観終わって)
第一期~劇場版まで観て物語全体を考えると、私は一応終わりを迎えたのかなと思います。まだまだ続きを制作できるような終わり方なので、「完結!」とまでは言えません。ただ、そこからの選択は私達視聴者が考えてもいいのかなとも受け取れました。理由は劇場版のレビューをご覧いただければと思います。