ルル さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
チャラ面白い。
『100億円あげるから閉塞感漂う日本を正しい方向に導け。出来なかったら最後は殺すよ。という理不尽なゲームに強制的に参加させられた主人公の「滝沢朗」と他11名の物語』。 TVアニメ放送の全11話+「劇場版 I (82分)」 + 「 劇場版II (92分)」で完結。 原作・監督は、攻殻機動隊やねむり姫などを手掛けた言わずと知れた「神山健治」。 制作は、「Production I.G」。ジャンルは、サスペンスだと思います。
「100億円あげるから○○せよ」という設定が、なにかバラエティー番組の企画っぽかったのでこれまで観なかったのですが、実際に観てみると社会問題を取り扱ったメッセージ性のあるよく練られた作品だと思いましたね。ちなみに、総勢12名が強制的に参加させられるゲームの内容とは、「参加者12名をセレソンと呼び、それぞれに一人当たり100億円の電子マネーがチャージされた携帯電話が与えられる。12名はその100億円を何に使っても構わない。ただし、12名の中で日本を正しい方向に導けるのは一番最初に成し遂げた1名のみで、残りの11名は殺される。また、携帯ではジュイスと呼ばれるコンシェルジュと連絡を取る事ができ、願いを申請する事で叶えてもらえる」というのが大まかな主要ルールです。
ごめんなさい。どうしても主人公の滝沢君がキャラ的に好きになれませんでした。 何というか....チャラくて。第2話目で、滝沢君がヒロインのサキちゃんの顔の前でキザっぽく指を鳴らす(指パッチンする)シーンがあるのですが、それを観て「うぁぁチャラい」と思っちゃって、最後までそれを払拭出来ませんでした。大事ですよね~ リアルでもアニメでも第一印象って。
主人公の滝沢君は過去の記憶を自らで消去したという記憶喪失の設定なんですが、TVアニメ放送の全11話では、その消した過去を再び自身で追い求める事に焦点が当てられます。なぜ自らで消した過去を再び自らで取り戻そうとするのか?という事がずっと私の中盤での疑問でしたが、終盤できちんとその疑問に答えてくれていました。作品の中で生じた疑問を作品の中で解消してくれる。これは作品の良し悪しを決める1つのポイントではないかと思います。
この作品での私のお気に入りキャラは、広島カープファンで天才プログラマーで引きこもりの「板津 豊君」です。その後の劇場版でも彼は大活躍ですので、キーパーソン的なキャラである事は間違いないようです。中盤以降、板津君の登場やセレソン間での抗争の激化によってストーリーは一気に緊迫を増しますが、板津君の話すセリフはストーリーの背景を詳細に説明してくれいるので傾聴した方がよいかと思います。
作品の終盤はちょっと笑いました。最初ギャクかと思いましたよ。ネタばれになるのであまり詳しくは言えませんが、フ〇チンで〇〇〇がゾンビ化して裸祭です。いやいや服着てよっ!ってはなしです。
全11話を観終えたらその足で2つの劇場版です。そちらには私はレビューを書きませんがおススメですよ。続きがあるみたいな終わり方をしていたけれども、続きはいらない100億円ちょうだい。