聖剣 さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
【回想録】
「いい年して、アニメ見てるって…」
というのが当時の感覚
まだまだアニメはアングラの域を出ておらず
しかもこの作品は本来、平日夕方の放送。
これを当時リアタイで見てたって自慢気に語る人がいたら
それは少しイタイ人だ(笑)
当時はまだDVD普及への過渡期で
放送終了後、レンタルしてVHSで見てたのだろうか?
ましてアニメ情報を知る紙媒体の
アニメージュ等、定期購読している輩は一般的に特殊な人種だったし、
ネット環境も
インターネットの存在すら知る人が少ない世情で、
謂わば、狭く拡散性に乏しいコミュニティ内の口コミが
後の大ヒットに繋がったんだろうと妄想してみる。
冷静に考えれば
『子供向けのアニメだから、ちょっと好き勝手やってみました』的な
異様とも言える投げっぱなし感。
視聴率も芳しいはずだったのに、
よくもまぁ劇場版へのゴーサインが出たなぁと思ったりしたが、
調べてみると
今じゃ一般的とも言える製作委員会方式の第一号で、
VHS、LDの販売とロボット玩具、家庭用ゲームコンテンツと、
各メディア展開と併せて
きっと劇場版までは織り込み済みだったんだろう。
ここでDVDやBDでなく、
また美少女フィギュアじゃないとこが時代性を物語っている。
で
実際にこの作品との邂逅は
劇場版へのプロモーションとも言える
深夜の集中再放送の人が多かったはず。
んで
連夜の視聴にもめげず完遂し、
起き抜けに劇場まで足を運んだのは良い思い出。
ちなみに印象は
TVアニメ劇場版というものが、
基本的に再編集された内容であるという
ギョーカイの常識を初めて知ることになり、
加えて
『Air/まごころを、君に』が完結じゃないことに驚いた(;゚д゚)
まぁ、それ以上に
寝不足からの倦怠感と
真夏の真っ昼間に劇場から出てきた時の気温。
とにかく暑かった(笑)
ちなみに
ネット環境がない時代だったから
コンビニで、今は亡き雑誌『ぴあ』を立ち読みでもして
公開している映画館を探したんだろうなぁ、きっと。
その作品が
その後、不景気の中社会に船出して、酸いも甘いも経験し、
20年も経過した今でも新劇場版として続いているとは
さすがに当時の自分は知る由もない。