「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者(アニメ映画)」

総合得点
69.3
感想・評価
303
棚に入れた
2070
ランキング
1849
★★★★☆ 3.8 (303)
物語
3.9
作画
3.6
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

狗が身 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

コナンの瞳の中には毛利蘭。

僕の瞳の中にいるのは哀ちゃんです。(キリッ)

…さて、今作も実に面白かったですな~。
警官殺しという冒頭の掴みの力強さ。そこに畳み掛けられる、佐藤刑事が何発もの銃弾を浴びてしまって一部始終を目撃した蘭もまた記憶喪失に陥るという非常にショッキングな展開から、犯人の暗躍、ミスリードを誘う何人もの容疑者の行動、そして伏線を回収しながらの犯人との攻防戦と、かなり見応えのある仕上がり。

今回は蘭が事件の重要な目撃者でありながら記憶を失ったことで持ち前の空手の腕も失われて完全に命を狙われる無力なヒロイン化。珍しくしおらしい…。
寝ている蘭の傍での園子の台詞はグッとくるものがあるよね。お金持ちのお嬢様だし、友人関係では園子って蘭にめちゃくちゃ感謝してるだろうな~。それを蘭の前ではまったく見せずに終盤で号泣しながら抱きつくってのがまた、園子のくせに可愛いんだよな←

可愛いといえば哀ちゃんの冗談。あの破壊力ときたら、凄まじかったね…。彼女になら振り回されてもいいと思わせる魔性の女。なのに可愛いんあだよな~。

ちょっと気になったことといえば、犯人である風戸先生、お医者さんの割に自由に行動しすぎじゃない?
非常勤の医者なんだろうか?
そしてメスでバッサリ切られた方の手で銃を撃つのって、なんか変な気が…。と思ったけど振り返ってみたらこの人、銃撃の時は何発も撃ってるから、左手じゃ確実性に欠けるって自覚はあったんだろうな。
それにしてもこの先生も何気に凄いよね。コナンと同じようにボートの操縦を苦も無く操作しながらも発砲できるんだし。あの時は犯人像である黒タイツマンの状態だったから、もしかしたら冷や汗かきながら必死に操縦してたという可能性も捨てきれないけどねw

この風戸先生って、何気に過去作と比べても犯行の動機は一番小さいんだよね。
一作目の森谷は新一への復讐の為に電車の乗客員など大勢の人間を平気で巻き込んだし、二作目の沢木は4人ぐらいの本命を殺す為に(しかもうち2人ぐらいはいちゃもん)無関係の人間を巻き込んだし、三作目のスコーピオンは特定の財宝は全部自分のものと主張し、それに関わった人間を殺してきた。そして恐ろしいわりに写真見られたりサイレンサーつけてるところ見られたりして無駄な殺しをしちゃうちょっとポンコツ。

で、今回の風戸先生の場合、一人の人間を殺した自分の犯行がバレるのを恐れて警官殺しというとんでもな罪を重ねていくという本末転倒なことをしてるんだ。率直に言ってバカなんだ。計画自体は緻密で姑息なんだけどね。
頭の良いバカ、ということで。


ラストは冒頭のデートの伏線と蘭の記憶の回復と犯人との決着が合わさったカタルシスを感じたね。蘭の蹴りでパキンとなったあのナイフ!
サスペンス、ミステリー、アクション。これらが三つの要素のバランスがとれた、優れた娯楽作品だったよ。
小田切警視とコナンの絡み、今後もどこかで見たいものだ。

投稿 : 2017/05/26
閲覧 : 375
サンキュー:

11

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