にゃんちゅ(・ω・` さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「揺れない乳は乳じゃない」 追記:自分なりに解説
ある日、1人の少女が唐突に殺された
ある日、最強の魔法使いが樽に入れられ島流しされた
これは、偶然?必然?
そして、彼女がいることをひた隠しにしている吉野と
妹を殺されて魔法使いと契約したマヒロ
この2人がタックを組み世界を導くのは偶然?必然?
未来は、「悲劇」ですか?「喜劇」ですか?
そんな内容でしたね。
魔法使いと人間。
通常なら繋がらない世界の人たち。
「全てのことには訳がある」というアイカの言葉・・・
そして世界の崩壊と同時に再生。
目覚めてしまったはじまりの樹と絶園の樹・・・
まず重要なのが、この世界には2つの樹が存在します。
「はじまりの樹」と「絶園の樹」
はじまりの樹とは・・・ {netabare}
葉風ら鎖部一族が神のごとく崇める大樹で、「創造」の力を司り世界を生み出した樹。
眠っていたはずの樹であり、覚醒するには「はじまりの姫君」である葉風が必要です。
今も世界の条理を支配しており、鎖部一族に魔法の力を貸し与えています。
魔法の力の代償として供物が必要であり、「高度の文明の産物」が必要条件。
これは、現代技術によって作られた物ならなんでもいいそうですね。
ミサイルや空き缶等・・・
一族の一部では、世界の文明がリセットになる危険があると恐れられていた為、
葉風と対立してしまったようですね。 {/netabare}
次に、絶園の樹とは・・・ {netabare}
はじまりの樹と対をなす大樹で「破壊」の力を司り、
世界が創造される中途においてはじまりの樹と争い敗れたことから、
「果実」と言う形に分割され、封印されていましたが、
はじまりの樹が覚醒する前に、
鎖部一族によって世界各地に散らばる果実を集結させて、
絶園の樹を復活させようと試みます。
絶園の樹復活の前兆として、全身が金属化し死亡する黒鉄病が流行し、
いくつかの街が壊滅してしまいますが・・・。 {/netabare}
絶園というぐらいですから、
最初は、はじまりの樹が正義なのかと思っていましたが、
しかし・・・
{netabare}
はじまりの樹は人類を試すため、倒されるために存在し
文明レベルが一定以上に達した時、はじまりの樹は出現する。
そして一定期間の後、人や建物もろとも、その文明を滅ぼします。
絶園の樹は、はじまりの樹を倒すために存在し
出現したはじまりの樹を、絶園の魔法使いの力によって倒す事によって、
文明は助かります。
絶園の魔法使いは基本的には、はじまりの樹に勝てるのですが、
絶園の魔法使いがはじまりの樹を倒せなかった場合、
文明ははじまりの樹によって滅ぼされます。
一応、これが真実のようです。{/netabare}
創造の力を司る“はじまりの樹”と、破壊の力を司る“絶園の樹”。
どちらが正しいのかもう訳分かりません←
作品内容ですが、 {netabare}
葉風は一族を止めるため、孤島から魔具である人形を通して真広に指示を出し、
果実の飛ぶ方向を元に、“絶園の樹”の場所を探らせ、
同時に、アイカを殺した犯人の手がかりをつかむため、
殺害現場である自宅を捜索するも、どうやら鎖部一族にアイカは殺されたと推測。
これで目的は違えど、葉風とマヒロの赴く方向は同じになりました。
時間と空間を超えて2年前にいるという葉風を呼び戻したが、
鎖部一族の中には犯人はおらず、
はじまりの樹の覚醒に合わせて葉風が生まれたように
絶園の樹の復活を感じ、生まれた"絶園の魔法使い"が存在し、
その人物が犯人ではないか?という結果に。
しかし世界は、はじまりの樹による文明破壊が進み何十億人と死んでいました。
はじまりの樹のおかげで、多くが死に、文明は崩壊寸前ですが、
逆に争いごとはなくなりました。
同時に人々の自由もなくなりました。
まったくもって「世の中は不合理」ですね。{/netabare}
この作品は、シェイクスピアの物語 テンペストとハムレット。
この2つの物語を引用することにより
悲劇とも喜劇とも取れる描写となっています。
ハムレット{netabare}
シェイクスピアの四大悲劇の一つ
ハムレットは親を殺され復讐をする。
父の仇と恋人の父を殺し、その悲しみのあまり恋人も死んでしまう。
そして恋人の兄がハムレットへの復讐を誓い、ついでに周りにもそそのかされ、
最後は、みんな死んでしまう悲劇。{/netabare}
テンペスト{netabare}
シェイクスピアの喜劇
テンペストとは嵐の意味で、
復讐を思いとどまり、過去の罪を悔い改めさせ、赦すことを決意する喜劇の物語。{/netabare}
結果だけを述べますが、
{netabare} アイカを殺したのはアイカでしたが、
最後までこれは読めませんでしたね。
被害者であり加害者であったアイカ。
始まりの木を倒すのが使命の絶園の魔法使いアイカ。
アイカが死ぬことにより
葉風に吉野とマヒロを合わせるキッカケとなった。
やはりアイカは死ななければならなかった。
自殺という道を選んだのは、
未来からきた葉風から「アイカの死から始まるこれからの事」を聞いたから。
当初は絶園の魔法使いであるアイカ自身が、倒す予定ではあったものの
そうすると未来が変わってしまい、
絶園の樹の影響である黒鉄病や、はじまりの樹による文明破壊によって
吉野やマヒロが絶対生き残れるという確証はない。
葉風が言っていた未来の話では、吉野やマヒロが生きているわけですから、
吉野やマヒロが100%生き残れる未来を望むと、
死ぬしかないよね。
アイカは恐れられ寂しい人生であったが
吉野とマヒロだけは女の子扱いした。それを守りたかった。
大切な吉野とマヒロの為に命をかける。
絶園がはじまりを倒し。
魔法も消えたが、世界は平和になったと同時に、犯罪は復活したのは事実。
絶園が正しかったのか。
始まりが正しかったのか。
この辺は視聴者も考えさせられますね~
最後はアイカの予想通り
アイカの死を受け入れるが吉野とマヒロでしたが
全部終わった見ろと言われた
アイカからのビデオメッセージ
死を悲しむなというアイカ。
最後までアイカはアイカであり、
シナリオ通りに生きシナリオ通りに死んだアイカ。
アイカも納得してたし、皆納得していた。
結果オーライで喜劇となったのかな。{/netabare}
しかし個人的にはモヤモヤが残った・・・
{netabare} アイカの死は悲劇としか捉えられなかった。
前向きに生きるという最後ではあったが
泣き言を言わないのは性格かもだけど、
アイカの遺体は美しかったな~…
アイカ~(´;Д;`)
マヒロと吉野が泣かないなら私が変わりに泣くぜ!
EDの佐香智久さんが歌う「僕たちの歌」が
吉野とアイカの幸せそうな描写で、
アイカが生き返るなんて、絶対ないって思ってたよ?
思ってたけど願ったっていいじゃないか!!!
(アイカアイカ言い過ぎか私?){/netabare}
始まりは終わりであり
終わりは始まりである
全てが必然的な世界観
謀略 復讐 孤独 疑念 秘密
後々からしっかり繋がってくる
先走って見せない各々の感情が、続きを気にならせる要因となっている。
意外な展開が多くてびっくりして一気に視聴してしまいました。
BGMも素晴らしく、
過去回もしっかりしてたし、重要な付箋もしっかりしていた。
【約束に重さがあるなら…永遠にこない明日の約束…】
【オフィーリアを愛していた。
たとえ幾千幾万の兄があり、その愛情すべてを寄せ集めたとしても、
おれひとりのこの愛にはとうていおよばん】
吉野のハムレットを引用した、この言葉が非常に印象的で
【全てのことには訳がある。これも美しい結末の伏線になる】
アイカの語った一言ですが、
本当にその通りの物語でした。