雀犬 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
妄想の城
4話切り。未採点。
三次元でなければ近親愛もロリも許される風潮があるらしい。
しかし、この話でどうにも受け付けなかったのが以下の設定です。
妹は学校に行かず、部屋から一歩も出ず、
毎日ご飯を作ってくれる兄に対して顔も見せない。
仕方ないから兄は扉の前にご飯をのせたお盆を置く。
この状況が実に1年間も続く。
中で何をやっているのかというと実は延々Hなイラストを描いていると分かる。
そして、兄は同級生や同業者に妹を渡すまいと必死に匿う。
この設定はちょっと尋常ではありません。
妹が好きでやっていることじゃんという反論はあるでしょう。
そういう問題ではなく、こんな設定を思いつく原作者が気持ち悪いのです。
要はかわいい妹を部屋に閉じ込めて、
他人の目すら触れさせず独占する。
そして自分のためにHなイラストを描いてくれるという
そのシチュエーションに興奮するということなんでしょ?
昔、少女を誘拐して数年間自室に監禁した男がいましたが
それに通じる狂気を感じてしまう。
邪魔だからという理由で親は冒頭部分でいきなり排除する。
さらに、妹を学校に来させようとする委員長を
攻撃的でウザいキャラに仕立てることで
不登校がまるで正当な行為であるかのように見る者を錯覚させる。
そうして作り上げた妄想の城で2人の創作活動なるものが展開されていきます。
極めつけは第4話、政宗のこのセリフです。
これを聞いてもうこのアニメを見るのはやめようと思いました。
「紗霧、聞け!兄貴ってのは妹でえっちな事を考えたりはしない!
お前がどんなにエロい奴でもエッチな気分になったりしない」
おいおいおいおいおいおいおい
どういう神経で主人公にこんな発言をさせているんですかw
妹のパンツを洗濯できなくなったことにショックを受けていたのは誰でしたっけ。
それでこの発言は白々しいにも程があります。
エロマンガ先生の「妹萌え」に性的な意味があるのは明らかです。
ライトノベルの絵を描いてもらうなら
ストーリー上エロい絵を描くという設定に必然性はありません。
紗霧の顔以外をアップで映すカメラアングルしかり、
山田エルフの全裸でピアノを弾くという訳の分からない趣味しかり、
少女たちに対するリビドーを煽る演出が非常に多い。
委員長の{netabare}「私おちんちん大好きですよ」{/netabare}という発言も
女の子に卑猥な言葉を言わせたいだけで
AVの「どこが気持ちいいのか言ってみなよ」という演出と大差なし。
本作は萌えアニメの中でも極めて良くないベクトルに向いています。
ロリータや近親愛といったタブーをこれはフィクションですよ、血は繋がっていませんよと
予防線を張った上で自己肯定に走りだす。
で、批判されたらこう返すんでしょ?「嫌なら見るな」と。
とても地上波で流すような内容だと思わないけど
これがウケて円盤が売れるのならアニメ化されるのも必然なのでしょう。
制作会社を責めるわけにはいかない。
オタク趣味に対する偏見が定着したのは
宮崎勤の事件からだと言われていますが、
こんな猟奇的な設定のロリコンアニメが人気なのだから、
世間の目は冷たいままなのかもしれない。