ムッツリーニ さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
立川よいとこいちどはおいで
近頃モデラーの間でブームになっているFAガールシリーズの販促アニメ。
ただでさえ在庫僅少の中で販促とは、ブームに乗って売り抜けようという思惑もビンビンに感じますが、ともかく感想をば。
…え? 私? 全種類買いましたよもちろん。
ある日突然あお(主人公)の下に届けられた謎の小包。
そこにはFAガール「轟雷」が入っていた。興味津々で触れるうちに轟雷を起動させるあお。
世界でただ一つ起動したという轟雷と無自覚のうちにマスターになってしまったあおの下に他のFAガール達も続々と集い、奇妙な共同生活が始まる。
その中で轟雷は様々な経験をし様々な事を学んでいく。
というのがまぁ話の中核になるのですが、これを物語として見た場合、有体に言ってクソです。評価に値しない作品です。
というのも、物語世界が狭すぎるのと、伏線や謎をガン無視して今を楽しんでいくスタイル。つまり完全に小学生のノリなんですね。
主人公のノリもそれに合わせて軽すぎる。ポジティブなのは良いんですが、大体のノリが「まいっかー」で済んでしまうため、全体の空気が素粒子並みに掴みどころがなく、「感情って何?」みたいな人工知能もの特有のテーマだとか、なぜ轟雷がうちに来たのかみたいな謎を完全に放置します。なので、物語が展開しません。
あと、登場するFAガール達も画一的で記号的な性格しか付与されていないため奥行きがなく、その一面的ゆえに強烈な個性で互いが互いを食い合っているというか…特にマテリア姉妹や迅雷は一発ネタで受けるも即飽きられる芸人のようなワンパターンさで、呑気な作品の雰囲気から見ても明らかに不適合。
まぁこれでキャラクターがかわいいとかの不満を払拭してくれる部分があればいいんですけど、残念ながらそれは叶いません。
ビジュアルはめっちゃ可愛いんですけどね……
では何がこの作品で評価できるポイントかというと、それは「潔すぎるほどの地元と販促アピール」ですね。
第1話のOPからの提供部分で販売元のコトブキヤの立川本店ビルが写ったり、画面の端々に立川非公認マスコットの「ウドラ」が写ったり、なぜか始まるプラモ講座からの、コトブキヤによる自社製品アピール。
昔から色々なメーカーが出してる片刃ニッパーを、あたかもコトブキヤだけが販売しているかのようなあの言い草はなかなか肝の座ったジョークだと思います。
中にはプラモデルが出来る仕組みを解説する回もあったり、やたら立川の名産(うどとか)を推して来たりする回もあったりします。
他にも轟雷と昭和記念公園に行ったり、大きくなったFAガール達と(!?)多摩動物公園に行ったり、まぁいろいろするわけで。
まとめると、要するにアレです。
みんな! FAガールを買いに立川へ行こう!