えたんだーる さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
異世界ファンタジーと現代日本社会事情の融合
タイトルの通り、電撃文庫刊の同タイトルのライトノベルが原作です。
原作はアニメ化前から読んでいて、今でも最新巻が出るたびに読んでいます。ちなみに2017年5月10日に17巻が出ました。(← さすがにまだ読み終えてない)
実はアニメ化されたのはほぼ1巻+2巻分の内容のみです。最終話のエピソードだけは『電撃文庫MAGAZINE』初出の短編で、短編集になっている7巻に収録されています。
魔王サタンも勇者エミリアもいわゆる「ファンタジー系RPG」的な世界であるエンテイスラの住民で、物語はまさに勇者のパーティーに討伐されそうになった魔王が苦し紛れに魔力ゲートを開き、側近アルシエルと共に行先もわからず脱出したら現代日本だった……、というところから始まります。
サタンとアルシエルは元いた世界と日本との違いに戸惑いながらも、真奥貞夫(まおう さだお)と芦屋四郎(あしや しろう)として日本人としての戸籍の取得に成功、六畳一間のボロアパートを借りることになんとか成功し、真奥はファーストフード店「マグロナルド」のアルバイト店員として生計を立てることに。
そしてそこには後輩の高校生アルバイト、佐々木千穂(ささき ちほ)が…。
一方エンテイスラから失踪した魔王サタンを追った勇者エミリアは、遊佐恵美(ゆさ えみ)の名を名乗り携帯電話会社「ドコデモ」のテレアポ担当契約社員として現代日本で働くことに。
ストーリーは真奥や遊佐として生きるための日常サイドの話と、サタンやエミリアとしてのバトルサイドの話の2本柱で構成されています。原作でもアニメでも、ストーリーとしてはエンテイスラと現代日本の異文化接触の要素を多分に含んだ日常サイドの評価が高いようです。
全13話のうち、前半の主要な登場人物は上記の4人です。またこの4人の周辺の人物(職場の同僚など)も主要人物になっていきます。それと、エンテイスラ側の思惑などでも登場キャラクターの追加が出てきます。
逆に言うと、ラノベ2巻分の内容にもかかわらず主要キャラが10人くらいいます。こういう話はちょっと珍しいかもしれません。
真奥は「魔王」というくらいで王様としてのメンタリティがあり、社会の仕組みなどの理解が早くわりと器の大きな性格をしていて、いわゆる「鈍感主人公」でもなくそのあたりも魅力的だと思います。
逆にエミリアは特に物語序盤、ちょっと視野が狭いかな…。
エンテイスラ語とかも作り込まれていて、第1話は字幕付きでスタートするのはちょっと面白いかもしれないです。