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退会済のユーザー さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
落語と心中するとは?
与太が一人前になっていく。
師匠は噺家としての技術を持ったまま、表舞台を去りたいと考えている。
落語という芸能を深く愛しているが、あるべき形を崩してまで、後世に残そうとするのは粋でないと考えている。
生きるというのは状況に合わせて変わっていくことだ。これを良しとしない師匠。
それを引き起こしたのは助六の不遇と、その死による影響が大きいと思う。
助六という天才を受け入れなかった 落語 という芸能組織に対する復讐ともとれる。
その復讐の仕方は、磨いた芸を墓まで持っていくこと、つまり落語心中だ。
一方、与太は良い意味で何も考えていない。喋ったら気持ちいいだろ。だから落語をやってると、シンプルで力強く、そして気負いがない。
落語の魅力とは何か。単純な笑いの量で言えば漫才より劣る。スピードも遅い。
共感を観客にもたらす芸能で、気負いなくできる。なんせ喋るだけ。
もちろん噺家は血の滲むような努力と才能が必要だが。基本はどこでも、誰でもできる。そんなところだろうか。