oneandonly さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
真の敵との戦いにフォーカスしてほしかった
世界観:7
ストーリー:6
リアリティ:6
キャラクター:5
情感:4
合計:28
統一暦1923年6月。
金髪碧眼の幼女、ターニャ・デグレチャフは帝国軍士官学校の最終課程、
部隊勤務の一環として北方軍管区ノルデン戦区の第三哨戒線で研修に励んでいた。
航空魔導師として輝かしいキャリアを踏み出すための第一歩である研修は
何事もなく無事に終わるはずだった。
(公式サイトより)
知人からの紹介で視聴しました。先日、グリムガルがヒットしたように、最近の1クールもので評判が良い作品を見るのは結構良いかもと思っています。
ジャンルとしては異世界転生物(主人公最強)とも言えるのでしょうが、{netabare}元サラリーマンという面もあってか、主人公の処世術的思考なども合理的で、{/netabare}中盤までは軍人としてうまく生きることのリアルを感じさせてくれる面白い作品でした。軍隊物を見ることが少なかったこともあるのでしょうが、上下関係や言葉遣いなど、観ていて段々と気持ちよくなっていきます。人間の環境適応能力ってやっぱり凄いなぁ。
地図を見ると第一次世界大戦頃のヨーロッパが舞台のように見えますが、アニメらしく、魔法が存在する世界となっています。何ができて何ができないのか、それにより戦闘以外で文明に影響を与えているのか、あたりはちょっとよくわからなかったです。
{netabare}信仰心、物語上の真の敵である神(存在X)との駆け引き{/netabare}を題材のひとつにあげているのも個性的ですね。
気になった点としては、登場人物の名前がなかなか覚えられないこと、主人公の声優(悠木さんなので演技は上手いのですが)がややアニメ声寄りのため、自分はこの作品にはあまり合っているように思えなかったこと。
それから、設定モノという印象が強いのですが、{netabare}過去生が元サラリーマンだった日本人という設定ながら、現代知識などを盛り込ませないのであれば、その設定いる? と思ってしまったこと。ターニャについては、終盤の優れた戦況判断等、単なる元サラで昇進を是としていた序盤で描写された人間とは別の人間のようになってしまった点は違和感。
あと、魔道部隊が強すぎてパワーバランスがおかしくないか(銃撃にもバリアーとかあるし。それだけ力差があるとすれば、空からの奇襲への備え(アナログチックだが、投網のようなもので捕らえるとか)など、その防衛策が考えられているべきではないか)とも思いました。{/netabare}
アクションシーンの作画は頑張っていて面白い作品ですけれど、心に響く、魂を揺さぶられるかといった点は全くなし。真の敵との決着もないので特に後半は物足りなさを感じました。作品性を考えれば、真の敵との戦いにはもっとフォーカスすべきだったんじゃないでしょうか。
(参考評価推移:3話3.9→7話3.8→12話3.6→調整3.5)
(2017.4~5視聴、2017.6調整)