101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人生と999(スリーナイン)の旅路
原作コミックは未読。
最初観たのは90年代も半ばになってから。
夏休みに、TVアニメ版総集編&劇場版二作を連日一挙放送という、
素敵な企画があって、そこで一気見した記憶があります。
で、最近、何かと『999』を意識させられる機会が多く、
約20年ぶりに本作を再視聴した次第。
一言でいうと、本作はとても温かいSF作品です。
生命が永遠の命を得られる機械の身体に乗り換えていく宇宙時代……。
という硬派で、時に残酷な設定、世界観。
でありながら、銀河鉄道の果てしない旅路と人生を重ね合わせ、
復讐と機械の身体を求めて旅に出た、前のめりな少年主人公を、
大人たちの見守り目線が優しく包み込みます。
初見時は、少年主人公が理解し切れていない、この大人たちの会話や心象は、
私ももっと大人になったら分かるのかな?
そう思っていた言動が、今観ると、心に染み渡り、寄る年波を痛感しますw
死期が迫った頃に観たら、きっと、さらに違った感慨を覚えるのだと思います。
本当に999の旅路には人生が詰まっています♪
タイムリーじゃない視聴をしたにも関わらず、
『999』は私の中に深く刻まれている作品。
幼少以来、私は人間の命が有限であることに対する恐怖を引きずっていましたが、
『999』を観て、ようやく限りある命という現実と折り合いが付いた感じがしたことを覚えています。
その後も、『999』に大きな影響を受け、構築されたライトノベル『キノの旅』にハマってみたり……。
最近も『ID-0』で人体と機械の身体を行き来する意志という設定に惹かれたり、
Aqoursの3rdシングルで夜空を翔る機関車Aqours号?にグッと来たり……。
私のエンタメ嗜好にも多大な影響を与え続けている作品です♪
今回メーテルにも久しぶりに再会しましたが、流石は“宇宙一の美女”。相変わらずお美しい。
私が二次元の金髪美女にやたら反応してしまうのは、
“少年の日の心の中にいた青春の幻影”を探し求めているからなのかもしれませんw