剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
深みのある邦画ではなく、ハリウッド超大作を目指して欲しかった
[文量→特盛り・内容→酷評系]
【総括】
私のレビューの中では「評価4(高評価)なのに酷評系」は殆んど無い。つまり、「名作に出来たのに惜しいな」という思いが強い。愛ゆえの酷評と思ってもらえれば有り難い。基本的には楽しく視聴できた。
バトル作画はトップレベル。キャラデザは、あえてラノベやアニメの絵っぽさを残してるのかな?
要するに、「ジャンル無関係で、どのキャラが一番強い強いと思う?」という2ch的不毛な、でもたまらなく面白い会話をアニメ化してみた、という作品。
個人的には前半が好み。ワクワクした。話を複雑にしない方が良かったと思った。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
これ、上条当麻先輩が現界してぶん殴れば、全員一撃死なのかな(笑)
と、冗談はさておき、どうせならもっと風呂敷を広げても良かったかな~と。敵味方含め、入れ替わり立ち替わり20人くらいキャラを出してほしかった。んで、バトルロワイヤル。普通ならキャラを絞らないと厳しいんだけど、作風上、「(各ジャンルの)テンプレキャラ」が必要になるから、キャラの説明は最小限で済むと思うんだよね。
アルタイルも、単に世界の終わりを望むボスキャラとか、安い設定にしてね。
つまり、本作の良さは(良い作画含め)バトルの面白さにあり、エンタメ作品なんだから、中途半端にメタ的な要素やメッセージ性を入れず、エンタメに振り切った方が面白かったかもしれないということだ。
もちろん、メタ的な要素は本作の特徴でもあり、「作り手の苦労や苦悩、葛藤、責任」などを上手く表現できていて、そちら側に感情移入できる方なら楽しめるだろう。一方で、そんなのはあくまで作り手のエゴであり、受け手側にとっては「出来上がった作品」こそ全てであるということを考えた時、やや内輪ネタというか、オ○ニー臭がするという批判を受ける危険性もあるだろう。自己救済というか、自画自賛というか、自作自演というか。奇しくも、駿河がブリッツに言っていたように「視聴者にとって面白いかだけが大切」ということを、それこそ作り手(制作)がどこまで分かっていたのかなということだ。
まあそれは、大衆が決めること。あにこれでの承認力はどうだろうね(笑) 70点前後かな?
同じようなブーメランは他にもあって、その最たるものが「承認力」。物語の核だ。これは、「安易にチート能力を生み出さない」という物語上の装置として大切だったし、メタ的な意味でも、「(我々)視聴者こそが作品の主役」なんだというメッセージを発していて、なかなか上手い設定だとは思う。
ただ、一方で矛盾もある。
現実世界に現界するためには、ある程度の承認力(認知度&肯定的な意見)が必要なわけだ。
だとしたら終盤に、ブリッツの娘が復活した流れをアルタイル側が知らないのはおかしい。承認力の性質上、娘の復活を秘密裏に行うことは不可能だ。普通なら敵の情報は集めるわけで、それこそ「原作読め」って話になるw それとも、アルタイル側は敵がオープンにしている情報すら収集しない、手をうたないほど無能なのだろうか。まあ、娘が復活するとブリッツは裏切るわけだから、アルタイルがあえて伏せていて、ブリッツもまた自分の物語が大嫌いだからエゴサーチしなかったと考えれば一応の説明はつくが。だとしたら、ブリッツが裏切ることを前提とした対策をとっていないアルタイルは、やっぱり変だと思う。
また、このアルタイル自身が、承認力的にかなり無理がある。
アルタイルは素人(シマザキセツナ)が創作したマイナーキャラであるという前提がある(皆、最初はアルタイルを知らなかったし)。作者死亡、二次創作によって様々な能力が付加されていくというのは面白い設定だけど、素人がネットでちょちょちょいと作った設定に、そこまでの承認力が集まるかが甚だ疑問。具体的に、イイねが何個集まりゃ良いの? もっとも、素人が集められる程度の承認力(イイねの数)で良いなら、プロ原作者は簡単に集められるでしょ。主人公最強系が好きな人は一定数いるんだから、もし急に主人公が激強くなって、7割が反対、3割が賛成したとしても、アルタイルみたいなマイナーキャラと雑誌の表紙飾るようなキャラでは元々のパイが違いすぎるわけだし。アルタイル程度のマイナーキャラが集められる承認力で良いなら、他のメジャーキャラなら誰でも集められると思うんだよね(つまり、アルタイルができるのに、他のキャラをアルタイル並のチートにできない理屈がない)。やっぱり、アルタイルを初音ミク並のメジャーな立ち位置にしないと理屈が合わない。
それに、政府がガチなら、とりあえず大量の人員を用意してネット巡回してアルタイルを消しまくり、新しい能力付加されないようにはしないと。今ある能力も全部把握しないと。もっと言えば、ネガティブキャンペーンはって、弱体化を謀ることも可能でしょ? 武装解除(全裸に)してただのエロキャラにするとか、かなり承認力集まるんじゃね(笑)? 政府もヌルい。世界の危機なんだから、やれることはやらんと。
あと、マガネの存在が微妙。かなり厄介な敵として描かれているけど、あんなん無言で無情に制圧すれば楽勝なのに、周りが馬鹿ばっかりだから強キャラになってるだけに見える。それから、彼女の性格的に制御は難しいけど、言葉の否定だけで無制限に、他の能力や世界の理(承認力)すら曲げてしまうのは、それこそチート。なんなら、「アルタイルはいない」「いや、いる」「反対の反対」で、殺せるわけでしょ? 誰でも。とりあえずモブ捕まえて、脅して、自分の嘘を否定させればマガネ最強だね。最強の遠距離攻撃だ。
最終回の展開もまあ、予想の範囲内。このアニメの最終決戦が会話劇なら、なんのためにここまで戦ってきたのかな、、、とは思った。セルジアやその他のキャラが死んだ(元の世界に戻った)流れなどが分断され、「だったら最初からセツナを出せば良かったんじゃね?」感が漂った。勿論、アルタイルの強さが際立った上でセツナと出会い、だからこそ承認力が集まり、新世界の創造へと繋がった流れは理解できるが、分かりにくい上になんかスキッとしない。どうしたって「捨てゴマにされた」「新キャラに全部もっていかれた」感が漂う、ちょい残念な流れだった。
「ジャンル無関係で誰が一番強いと思う?」という2ch的不毛な、でもたまらなく面白い会話はさんざんやられてきたと思う。そしてそれらは、いくつかの形で具現化されてきた。KOFもそうだし、スパロボだってそう。ザ・グレイトバトルもやったな。スマブラとかもそうだし、なんか、電撃文庫のキャラの格ゲーもあったよね。本作はそれを、「オリジナルキャラ」で「アニメ化」したというだけで、実はあまり新しい発想ではなかったと思う。
本作の良さは、それを「ガチ」でやったことだ。バトルは単純に胸熱だったし、全部がオリジナルキャラだから各所に気を使う必要がなく、自由度が高かった。これを可能にしたのは、観る側(私たち)がアニメや漫画に詳しくなってきたからだと思う(テンプレを理解できる)。スパロボOGが出た時、「あっ、もうなんでもアリなんだな」と感じた感覚に近い。
設定も、作画も、音楽も良かったが、ストーリーがやや足を引っ張った印象。足を引っ張ったというより、頑張りすぎちゃったと言うべきか。制作が、B級(1期尺での単純なバトルアニメ)で良しとせず、A級(2期尺で丁寧に物語を進め、何らかの問題提起をするような深みあるアニメ)を目指したがゆえの、空回り感。まあ、その意気込みは素晴らしいと思うが、マーケティングの失敗かな。ニーズに合っていなかったように思う。
この辺が、ハリウッド超大作にしてほしかったという意味。ヒューンと飛んでドカーンと爆発してチュッチュッとやってハッピーエンド、oh excellent! で良かったと思う。
こんだけ酷評しといても、☆4。そんじょそこらのテンプレアニメに比べれば、ずっと面白かった。
勿論無理なんだけど、もし2期があったら、思いきって全ての版権を買い取り、アトムやセーラームーンやコンバトラーVから始まり、ルフィや夜神月、ワンパンマンや、なんだったら、直近で、望月冬夜大先生wまで登場させ、思いっきりバトルロワイヤルをやりましょうよ(笑) 優勝者はラッキーマンくらいでお茶を濁しといてw
{/netabare}
【各話感想(レビュー)】
{netabare}
1話目
{netabare}
冒頭、様々な構図や色彩から、絵へのこだわりは感じる。全てが「事後」という構成なら、最終話で未来や現在に戻るのかな? わさわざ、「過去」である必然性を出してこれれば良いけど。ジャンルとしてはローファンタジー。アニメキャラの具現化や、アニメ世界へのダイブは、まあある展開ですが、それを凡作に見せないだけの力があるアニメですね。
{/netabare}
2話目
{netabare}
このキャラ達、上条当麻が殴れば一撃なのかな?(笑) まあ、コスプレイヤーだとは思うよねw なんか、最近こういう格闘ゲームあるよね。古くは、KOF。魔法少女モノと異世界ファンタジーモノのキャラの価値観に違いが見えて、面白かった。つまりは、制作はもっと責任もとうという、己への戒めなのか?
{/netabare}
3話目
{netabare}
なるほど、無作為、無際限に顕現できるわけでなく、ある程度の人気や認知度がないと顕現できないわけね。つまり、その辺で適当に書いた駄文や落書きは顕現できず、ということは、やたらチートで人気の出なそうな無茶なキャラクターは登場しないという線引きに使えますね。
{/netabare}
4話目
{netabare}
ふと思ったのは、もし「ゲームをプレイする人」「アニメを観る人」「漫画を読む人」などが全くの0になった時、果たして彼女らの世界はどうなるのでしょうね。それぞれが、それぞれの世界の代表であり、それぞれの世界を背負って戦うというのは面白いですね。でも、日常系アニメの主人公とか出てきたらどうすんだろう(笑)? てか、賑やかし要員であざとい萌えキャラとかも出してほしいなw
{/netabare}
5話目
{netabare}
巨大ロボットのパイロット目線(オウンビュー)での墜落の映像は新しかった。「正解するカド」でもそうですが、有能で仕事が早い政府関係者は、アニメだと珍しいw なるほど、アニメの主人公を集めると、「救世主体質」ばかりのパーティーになるのですね。なんか、クリエーターがクリエーターを慰め、責任を感じるための作品なのかな? 軍服の少女の創造に主人公が関わっていたなんて、みんな分かってたことだろうけど、「高い認知度」をどうクリアするかに興味があるわけですよ。次週に期待。
{/netabare}
6話目
{netabare}
セレジア、キャラ変わってないか? 安心したら、あれが素なのかな。あの新キャラ、ネタバレしたら超弱くない? 異種格闘戦のようなバトルが楽しい。
{/netabare}
7話目
{netabare}
そもそも、価値観の違う者同士がどう分かり合うのか、というテーマも含まれているのかな? 勢いや目新しいさは減少してきたものの、ストーリー性は強くなってきましたね。
{/netabare}
9話目
{netabare}
血の量、どう見ても致死量。そんだけ喋れるなら、自力で伝えた方が。死ぬと作品世界に帰るのかな? なんでこんな時だけ、マガネの言うこと信じるの?
アリステレア、賭けグルイに出たらすぐ負けそう(笑) マガネなんて、無言で無情に制圧すれば楽勝じゃない? マガネはイザヤ君で、はシズちゃんって感じ? 魔法少女という、ファンタジーにおいての一大勢力をここで退場させて大丈夫?
{/netabare}
10話目
{netabare}
単純な戦闘力では、アリステレアが最強なの? マガネが強いというか、周りが馬鹿すぎるだろ。それこそ、興が冷める。セレジア、あれは普通なら死ぬな~。誰でも吐けるテンプレ台詞w それで改変できるなら、チートも簡単だな。だって「いせスマ」の「冬夜」様ですら、ある程度の指示があってアニメ化してるんだろうし。
{/netabare}
11話目
{netabare}
警備を手配ってレベルじゃなく、内閣府の中で仕事させるくらいさせないと。まあ、ヒロイン死亡って超展開過ぎるわなw リアルでのお誘いか~。自分なら断るなw でも、相手も地味系で普通に可愛い眼鏡っ娘って、理想だよな(笑) 警備ザル過ぎるw 男の嫉妬は見苦しい。しかし、ネットのリアルな闇だな。プロに対してならまだしも、アマチュアに対してはやっぱりダメだよな~。でも、セミプロくらいになると微妙だよね。私も他のレビューで「なろう」作品の作者とかバッツリ切っているけど、同じと言えば同じこと。まあでも、アニメ化までしている以上、セミプロとは呼べないか。
{/netabare}
12話目
{netabare}
ネット上の繋がりの、薄っぺらさと強さと純粋さと残酷さ。良くも悪くも。結論ありきで書く作者もいれば、キャラに動かされる作者もいるからね。原作者死亡により、二次創作が流行ね。初音ミク的な?
それ言ったら、有名作品であるセレジアなんかが、オフィシャルで二次創作OKと公表すればいけるんじゃね? 新作出せということね。まあ、内閣府から無限の資金提供があれば、大ヒット狙えそうだな。ニコニコ超会議だろうとなんだろうと使えるだろ、政府なら。「官主導のイベントがうまくいった試しがない」という辛辣な嫌味をサラッと(笑)
{/netabare}
13話目
{netabare}
総集編? まあ、語りも良かったし、新カットもあったから、まともな総集編と言える。
{/netabare}
14話目
{netabare}
死んでも期限にあげろと大丈夫か? これで本作がどっかで万策尽きたら、超ブーメランだけど(笑) 現実ならどこに発注? バトルものじゃないなら京アニ一択だけど、バトルものなら?ま
{/netabare}
15話目
{netabare}
まあ、やっぱり出すべきだよね、エロゲのキャラも。彩りとしてw こういうサイコパス野郎は、最後には成敗されるんだろうな。つまり、魔術アンケートね(笑) 主人公の提案、だいぶハードル上がってるな~。なるほど、元々がバトル的に設定がないギャルゲ主人公だからこそ、思いっきり二次創作して、例えば魔法少女にして無双させても承認力集めやすいか。
{/netabare}
16話目
{netabare}
テコ入れかと思ったら、男湯w 湯の中の描写、気合い入ってるなw エロゲのヒロインは、攻略済みなのか別ルートいかれたのかで、まったく違うわな(笑) 「この業界では、人格と能力が比例しない」、、、また毒を吐くしw 同性で裸で風呂に入る習慣、あるのか? 重層的にという、現実の良さをサラッと。お客様が神様ですって、上手いこと言う。ガチ声優とのコラボ。
{/netabare}
17話目
{netabare}
これ、ドローンだけで追えるバトルか? そして、リアルタイム編集とか凄すぎだな。まあ、神なら余裕でできるよな。てか、ネットに公表してるんなら、アルタイル側も調べとけや(苦笑)
{/netabare}
18話目
{netabare}
エンタメを否定し、エンタメに殺され、エンタメに救われるわけね。ネタバレw まあ、ここから二人が協力して黒幕を倒しにいく展開はアリでしょw これ、ラストは、アルタイルの原作者(メガネ少女)の復活かな?
{/netabare}
19話目
{netabare}
いやだから、アルタイルを倒して、原作者に自分の世界救ってもらえって。多分、ほとんどの作品の最後はハッピーエンドだよ(笑) アリステレアみたいな人気者倒して愚弄して、アルタイルに承認力は集まるのかな?
{/netabare}
20話目
{netabare}
いやだから、ようはアルタイル=初音ミク だろ? だったら、序盤のマイナーキャラ扱いがおかしいって。観客の大半は最後、アルタイルの負けを望むでしょ。つまりは、(人気作家になれずに亡くなった)のキャラであるアルタイルが、他の人気者達を倒していく復讐劇という側面もあるのかな? アルタイルの創造主の復活という、分かりやすいストーリー。予想が当たった♪
{/netabare}
21話目
{netabare}
予想の範囲内ではある。このアニメの最終決戦が会話劇なら、なんのためにここまで戦ってきたのかな、、、。この二人きりの世界、お客さん観ていて意味わかる(楽しい)のか? 新世界の創造。そこまでは思い付かなかった。
{/netabare}
22話目
{netabare}
良い話、、、だけど、まあ、やっぱり「作り手側」の「オ○ニー臭」はするかな。自己救済というか、自画自賛というか。作ってる方は楽しいんだろうけどね。
{/netabare}
{/netabare}