◇fumi◆ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ドーナツの約束は5人を運ぶ、願っていた夢の先へ
2014年~2015年放送のテレビアニメ 全24話 えくそだすっ!1話 第三飛行少女隊1話
原作監督 水島努 原作構成 横手美智子 総作画監督 関口可奈味
制作 P.A.WORKS
P.A制作の働く女性シリーズ第2弾。
第一弾は岡田真理さん原作の「花咲くいろは」でしたが、
こちらは水島勉監督を中心に東京のPA事務所に集まる人々が自然発生的にできた物語のようです。
脚本は横手美智子さんと吉田玲子さんで互いを補完しあっているような、
レベルの高いものです。
ところでこれを見てアニメ業界に入りたくなる人はいるんでしょうか。
生半可な気持ちで入ってきてはいけませんという忠告にもとれそうです。
武蔵境ということは、自殺者が出た有名なアニメスタジオの6駅先。
というかPAの東京スタジオの近くですね。
素人アニメ制作で結ばれた少女たちの夢へ向かう現代社会の冒険の物語。
山形県立上山高校という山に囲まれた地域の5人の少女の奮戦記です。
水島努監督のカラーが良く出た明るい作風で、ありえないリアルを力技で押し切る姿勢にしびれます。
ドーナツで結ばれた5人の女性のそれぞれの奮闘がコミカルかつシリアスに描かれます。
宮森あおいCV木村珠莉 アニメーション制作デスク
安原絵麻CV佳村はるか アニメーター
坂本しずかCV千菅春香 声優
藤堂美沙CV高野麻美 3DCG
今井みどりCV大和田仁美 脚本
前半はオリジナル作品
トラウマを背負った変人監督が理想と現実のはざまで七転八倒します。
主人公「宮森あおい」の成長が主題ですが、信じられないほど混乱したアニメ業界は、
新人の目から見た錯覚も多くベテランは冷静な見方をしている場合が多いです。
この前半は高度な表現方法だったと思います。
後半になると主人公は認められ頼られる理想的な社会人へと変わっていきます。
前半とは打って変わってスムーズに進行していくのは視点である主人公の内面変化が大きな原因でしょう。
コミック原作のアニメ化に失敗作が多い原因の暴露は見せ場です。
これが現実に近いのかもしれませんね。ちょっと驚きです。
小説家と違い漫画家はアニメ化によって得るものが少ないので乗り気でない場合が多いのは想像できます。
現場としては絵コンテ作業が楽になると聞きましたが。
SHIROBAKOはそうなるべき結末へ向かって収束していきます。
これはシリアスドラマではないのです物語なのです。
夢を追い続ける物語に失望の文字はありません。
これから本格的にアニメを楽しみたい人は1番最初に観ることをお勧めします。
凪のあすからメンバーで映画化と言うことで、こちらのメンバーの集結も待ち遠しいです。
と思ったら、SHIROBAKO制作陣でSHIROBAKO新作劇場版ということで、
P.Aも勝負をかけてきていますね。
TARITARIもなんかやりそうな雰囲気が漂ってます。
去年一年間応援してたかいがありました。届いてないだろうけど(笑)