STONE さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
悪いわけではないんだけど。。。
原作は未読、ゲームも未プレイ。
CMなどを観るとゲームなどは複数のバンドが展開されているようだが、本作は
「Poppin'Party」(以後、ポピパと表記)に焦点を絞ったような内容。そのためにストーリーが
判りやすくなっている判明、他のバンドのファンは寂しかったんじゃないかと。
ストーリーはバンド結成して、ライブやって、と展開自体はオーソドックスなバンドものの
それだったが、その展開の持っていき方があまり上手くない印象。特に話を動かすために主役である
戸山 香澄を暴走させている感が強かった。
あとバンド活動における問題点やその解決法がふわふわした印象のものが多く、リアルだと
なんとなく問題が起きたり、なんとなく解決したりと言うことがあったりするが、フィクション作品
ゆえに逆にはっきりしたものが欲しかったかな。
作画、演出なども際立って悪いものはないけど、あまりパッとしない印象。
演奏シーンなどもそんな感じで、ウーンと思ってしまうことが多々。バンド、音楽が
メインモチーフゆえにその辺はこだわりを持って作ってほしかったけど。
まあバンド演奏の作画に関しては「涼宮ハルヒの憂鬱」、「けいおん!」、「Angel Beats!」が
ハードルを上げてしまった印象が強く、後続の作品は大変だなとは思うけど。
主要キャラはそれなりに魅力的。
別作品のレビューで「自身の感情で突っ走ってしまう主人公は叩かれやすい」みたいなことを
書いたが、その時に頭に浮かんだキャラの一人が本作の戸山 香澄。
先にストーリー展開のために暴走しているようなことを書いたが、個人的にはあまり感情移入して
作品を観ないためか、それほど不快な印象はない。彼女が叩かれる要素の一つとなったり、ネタに
される「Glitter*Green」(以後、グリグリと表記)到着までの「きらきら星」などもそのなりふり
構わぬ行動力にむしろ感心したり。もっとも俯瞰的に観られる視聴者ならともかく、ライブハウス
「SPACE」の観客にしてみたら、出演者でもない女の子がいきなりステージで「きらきら星」を
歌い出したら、作中の暖かい態度とは逆に困惑するだろうとは思うけど。
この「きらきら星」だが、本作に近い時期に放映されていたバンドものの「覆面系ノイズ」でも
需要なモチーフになっていたり、バンドものではないがやはり音楽ものの「四月は君の嘘」でも
扱われたりとやけに音楽アニメと親和性が高い印象。
ポピパのメンバー同士に関してはずれた会話が多く、個人的にはその辺がシュールな笑いを
醸し出していて、結構好きだった。
個人的には花園 たえの天然振りと、市ヶ谷 有咲のツッコミとツンデレなところが特に好き。
バンドものというと個人的に注目しているのは使用楽器。
香澄のランダムスターだが、香澄にとって星が結構重要なモチーフになっているので、ある意味
納得のチョイス。ただランダムスター(それも赤)と言うとどうしても「LOUDNESS」の高崎 晃氏の
印象が強く、「メタルやらないの?」という気になってしまう。
このランダムスターを始め、ギターとベースはほぼESP製。この辺はタイアップと言うか、
スポンサーと言うか、現実世界でのエンドースメントに近いものなんだろう。
ただ1バンドに一人のドラム(Pearl)、キーボード(Roland)はともかく、2〜3人いるギターと
ベースが全てESPだと、メタ的な事情が作品内に色濃く出て、ちょっと・・・という感じ。
2019/07/02