Kuzuryujin さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
物語上の欠点をキャラの魅力で補ってくれた作品
原作未読。
テンプレアニメの呼び声高い今作。
確かに、過去に観た作品をいくつか思い出す。
しかし、今作の原作者は、
過去作のいいとこ取りだけじゃなく
アレンジ能力に優れてると思う。
初回は、あまりにも情けない主人公グレンに
「こりゃきっとそのうち視聴断念するに違いない」と思った。
ヒモ属性で、さらに土下座を特技にさせる残念さはいただけない。
そして当然のごとく周りから痛めつけられるありきたりな展開。
でも、グレンと一番交流の多いヒロイン、
ルミアとシスティーナ。
大抵二人一組で行動してるが
犬&猫の組み合わせの妙がある。
主人公の代わりに魅力あって
初回切りしなくて済んだ。
グレンは3,4話で、やればできる子と分かり
好感度爆増してから非常に面白くなってきた。
やはり「魔法科高校の劣等生」の司波達也、
「GATE」の伊丹耀司のように
主人公が『能ある鷹は爪を隠す』タイプ
は基本的に大好き。
5話まで視聴したら、テンプレを巧みに使いこなし
個人的になかなか侮れない作品となった。
Lecture V「女王と王女」
{netabare}
キービジュアルの5人の内、
右側の青髪の男女二名のキャラも登場。
さらなる人間模様が展開されるよう。
特に今回はリィエル登場で、
「GATE」とキャラ設定が非常に似てると思えた。
それは、以下の類似点。
・主人公を取り巻く3人のメインヒロイン。
・主人公はヒロインに対して異性としてより、
どちらかというと保護者として振る舞う。
・主人公は、普段はいいかげんに見せても
実は誠実で、いざというときは頼りになる
男らしいヒーローになれる実力と実行力を持つ。
しかし、今作はルミアと主人公の因縁、
そして彼女の出自の問題が物語の中心にあるようで
決してパクリでないオリジナリティの魅力を感じる。
(これもテンプレの範囲内かもしれないが)
3人のヒロインも「GATE」のヒロインと
丸被りではないが巧妙に被ってる点があって面白い。
犬系のルミアとテュカ
猫系のシスティーナとロウリィ
今回登場新キャラの淡泊爆裂娘リィエルはレレイ
特に、リィエル役の小澤亜李さんの演技が絶妙で
リィエルは今後、一番注目したいキャラに。
小澤さんと言えば、「野崎くん」の千代ちゃんが一番好きな役だが、
ここではレレイを演じた東山奈央さんの声に似せてる。
今期は「ID-0」で人外キャラも演じてるし、
彼女の演技力の幅広さに感心した。
さらには、エンディングを
メインヒロイン3人で歌わせ、
画でも3人推しさせるところなんかもGATEっぽい。
曲調も似てるし、アニメスタッフは狙ってるかも。
(GATEもテンプレかもしれないが)
リィエルと一緒に登場したアルベルトは、
個性の組み合わせの妙でリィエルとは
なかなかの天然漫才コンビ。
どっちもおとなしそうな性格で
本来の漫才とは異質。
突っ込み役は一応アルベルト。
普通の突っ込みの代わりの沈黙と
かみ合わない会話でクスッと笑えて和む。
{/netabare}
☆彡 最終話まで観て
{netabare}
<続編ありきの終わり方だったのもテンプレだった>
個人的には佳作。
2期で、グレンと2年2組の本当の活躍が観たいものだ。
ぜひ制作してもらいたい。
回を追うごとに面白みが増してきて、
個人的な面白さのピークは、4話から6話の魔術競技祭の件。
良き指導者の下、劣等と馬鹿にされてたクラスが優勝する件は
大好きにだった「魔法科高校の劣等生」での九校戦を思い出す
気持ちのいい展開だった。
7話のリィエルとグレンの絡みも楽しかった。
しかし、7話のおもしろリィエルから
8話の彼女の急変が唐突過ぎて
話についていけなくなりそうに...。
また、敵側の描き方が1クール全12話では、十分とは言えず、
いまひとつその脅威が伝わってこなかった。
後半、駆け足気味だったのが非常に残念。
しかしキャラの中でも、
特にシスティーナとルミアが
可愛いいし非常に魅力的。
グレンも、本質がロクでなしでない
かっこいいヒーローとしてちゃんと描かれたのも好印象だった。
{/netabare}