カンタダ さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
女性作家の男性像
本編に関しては他のレビューを参照してもらうとして、女性作家の男性像に関して少し触れてみたい。
本作での男主人公はもち蔵なのだが、彼は主人公であるたまこの恋愛対象としてはかなり頼りない。
大抵の作品では主人公は相応に魅力的存在であるが、それに比して相手となるヒロインもまた相応に魅力的でなければ釣り合いが取れない。
予め男性からの視点であることを断っておくが、この点でもち蔵はその資格がないだろう。
たとえば、彼のたまこに寄せる想いが強いためか、あるいは優柔不断な性格のためか、どうにも女々しい。例えばデラにラブレターの手渡しを頼んだり、たまこが自分の誕生日を意識しているかどうかを小学生である妹に尋ねたりと、痛いくらいに恥ずかしい行動を執ってしまう。
いただけないのが、たまこが覚えていてくれた誕生日プレゼントのケーキ(餅ではない)に泣いちゃうのである。
これは男としてどうなのだろうか。偏見で言うわけではないが、監督や脚本が女性だからではないだろうか。
こんな女々しい男を受け入れるのは女性にしかできまい。男であれば拳を喰らわせたくなる衝動を抑えがたいはずだ。そんなことだからたまこに歯牙にも掛けられないのだ。