buon さんの感想・評価
4.4
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
心劇の乙女
愛と憎しみの混沌。
『人』対『悪魔』の構図ができあがっており、
さらにそこに『神』が加わり三つ巴の対立が出来上がっていた。
出稼ぎ操作不能破壊兵器
『人』側だが種族の垣根を越えて平和を願う騎士、それを慕う者
堕天した『神』とアヒル
『悪魔』であり人の支配に抗うもの、それに助けられた奴隷
『人』の王
から物語が始まる。
{netabare}人からの悪魔への支配は奴隷、
命は軽んじられ使い捨ての労力・おもちゃとして扱われていた。
何も知らない者からすれば
「人間ひでぇ」「悪魔かわいそう」と思うのは自然の流れ。
悪魔が抵抗し続けていたが人に敗北し、完全なる人の支配が国を覆う。
アザゼルが捕まり、その流れでニーナもカイザルも捉えられ、
ムガロも引き離される。
ここまでの流れはかなり好きな方だった。
その後、ジャンヌやファバロに会ったりと仲間も増えちょっとした
すったもんだもあり、
ニーナ 無所属、王様が好き
カイザル 人だが悪魔・神、分け隔てなく平和を願う
ファバロ 人だが自由人
リタ 無所属、カイザル専属、悪魔寄りかな
アザゼル 悪魔、ムガロ大好き
ムガロ 神、アザゼル大好きだが男だ、ジャンヌが母ちゃん
ジャンヌ 人だが神寄り
この7人が集まって何をするのかとワクワクどきどきしていたが、
あっさり坊っちゃん騎士の気まぐれでムガロちゃんが殺される。
それがきっかけで戦争が始まり、
偶然にもバハムートが復活するタイミングで三大勢力が結集する、
もちろん思惑とは異なるところで。
何となくバハムートに親類を殺された人が、
王に集い、黒騎士集団になっているんだろうと思ってはいたが、
神にも抗う力で何と戦うんだろうとボケーっと観ていたら
まさかのバハ様とは思わなんだ。
オレはてっきり、強大な力に二度と悲しみを覚えないために、
神と悪魔をぶっ潰して人間の平和を築こうとしているのかと思っていた。
フタを開ければなるほど、そりゃあ命をかけるわな。
ただ、物語に納得はしていない。
なぜにムガロちゃんを殺したのか。
①人×巨大勢力
②人・悪魔・神×巨大勢力
のどちらかを予想していたが、
②の場合は状況を想定できなかった。
それでこの方法を取るかと・・・。
神を踏みにじるぐらいなら何とも思わないが、
悪魔を奴隷や玩具の様に扱っていたことが解せぬ。
『幽遊白書』の仙水が衝撃を受けた光景バリのことを人がしていたわけだが、
あの王がそんなことを許すようには思えない。
一方、あの王なら人間以外のものを残酷に利用するとは考えられるが、
やっぱりなんか腑に落ちない。
それでも王とニーナの物語はきれいに紡いでいたように思える。
理由は特にない、ただただ好きだと、好きになってしまったと動く感じは
ニョホニョホしたよww
王とニーナだけの話なら良かったが、
やっぱりバハ様。
一筋縄ではいきませぬ。
カイザルも死んでしまった。そして蘇る。
1期でのカイザルはただの復讐の鬼だったが、
今回はカイザルらしい騎士だった。
うざい、熱い、唐変木、しかし芯は強い。
この作品で唯一人、人・悪魔・神の平和を願い、行動に移していた。
その最初の最後は、王を守り、神と悪魔に殺された。
今回、ヒーローとヒロインがいるのであれば、
カイザルがヒーローだろう。
ちなみにカイザルのヒロインはリタ。
リタもメッチャ良かったが文章が長くなってきたのでこれくらいで。
{/netabare}
とある人物が殺されるまではメッチャわくわくドキドキしていたし、
最後まで見てやっぱり面白かったが、
どこかすっきりしない感覚が残った。
きっと「バハソウル」を気に入らなかったせいだな。