明日は明日の風 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
そこに生きる意味を追い求める青春系のSFファンタジー混じった作品
原作が面白いとの評判で楽しみにしていたこの作品。1話、2話を見て、これは面白そうですが、一気に見ないとモヤモヤが続くような感じがしてなりません。二期あるらしいのですが、はじめの方で振り落とされる人が続出しそうな予感がします。
アニメというより会話劇のように感じるくらいセリフが長く、また重要なのですが、なにか哲学的なまわし方に「中学生じゃないだろう!」という突っ込みを入れてしまいたくなります。主人公のケイ、ヒロインの美空、もう一人のヒロインの菫の会話の弾まないことと言ったら…。
展開もまた不思議。なんと、2話では{netabare}お試しキスをリセットしたことによってもう一人のヒロインを救えなくなるという惨劇から、あっという間に2年後へと急展開。{/netabare}
色んな作品に似たところというか、オマージュしている感覚に襲われます。シュタゲ、僕街、氷菓、ハルヒ等々。わくわくはしません。ただ、じっくり見ていく必要がありそうです。
【視聴を終えて】
前半の登場人物を無駄なく活かしきっているのがまずは素晴らしいと感じました。{netabare}最後の解決シーンでケイが関わってきた人物たちが必要な存在だったという点は見事としか言いようがありません。{/netabare}
前半はケイとハルキがいろんな出来事に巻き込まれたり、突っ込んだりしていく数話完結の物語。後半は咲良田をどうしていくのかを焦点に課題を克服していくという物語。後半の詰めていっては崩され、崩されたら逆転してというスリリングな展開についつい引き込まれました。
一方で、ハルキと菫とケイの関係、特に菫とケイの微妙すぎる関係がとても切なく、展開も相まって物語をより面白くしていたと思います。ちょっと菫はかわいそうだったけどね…悠木さんの演技がとてもマッチしてました(この裏でアホの子や絶唱しているんだからスゴいわ)。
会話劇ではあるけど、言葉のやり取りはもちろんのこと、一つ一つのシーンにいろんな謎や伏線があって、解決する際にこれがきれいにハマるのでスッキリします。が、いかんせん、言葉のやり取りが小説台詞っていうところが難点だったように思います(これが良いという人も多いかもしれませんが)。キャラでは野ノ尾がお気に入り。あんなに猫に囲まれたら幸せだ…
毎週待つより、一気に見た方がより楽しめるような気がします。会話劇や対人関係に重きを置きたいという人にお勧めします。