天啓 さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
理想の上司像
原作 池波正太郎 鬼平犯課帳
何度となく実写ドラマにもなった有名作
火付け盗賊改め方 棟梁 長谷川平蔵と
原作未読、実写ドラマ未視聴
まず見始めてすぐに目に付くのが
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[文芸春秋]
これだけでターゲットとする視聴者層が大人であることが判る
昔、実写ドラマでやっていた頃は 勧善懲悪時代劇アクションかと思っており
そういうのは必殺シリーズと水戸黄門だけでいいやと思い見ていなかった
この作品も火付け盗賊改め方 棟梁 長谷川平蔵とその部下達の活躍を描く勧善懲悪物かとおもいきや
一話完結型の人情話
盗みの名人やら 盗賊一味だった人間を自分の密偵として取り立てる経緯とか
笑える人情話や切ない人情話もあり かなり楽しめた
特に 名人級の盗人にはリスペクトし
部下にも思いやりがあり、 そして、剣の腕はめっぽう強い
そして何より家族想い
まさに理想の上司像が描かれている
一番笑えたのは 部下のうさ忠さんの話
{netabare}
職務上でやむなく女郎屋を経験
そしたら その女郎に恋してしまい病み付きになって
超真面目で堅物と思い込んでいた親から貰った財産まで
女郎屋につぎ込む
見るに見かねた鬼平は うさ忠に番所での謹慎を命ずるが
我慢できなくなったうさ忠君 番所を抜け出し 女郎屋へ
その途中で 盗賊達の盗人宿を発見
一躍大手柄
鬼平はすべてお見通しだったのだが
その手柄をべた褒めし 特別ボーナス(女郎屋代)まで出す始末
喜び勇んで女郎屋へ行くと 女店主が この店はたたむ
うさ忠のお熱だった女郎も吉原へ移籍したと聞かされる
それと 最後に親子二代に渡って御ひいきいただき大変ありがとうございました
と言われ真面目一徹と思っていた父親も実は女郎屋の常連だったことを知る
そして あのクソオヤジがぁ~~~!!と叫ぶ うさ忠君であった。{/netabare}
確か劇画版も あのゴルゴ13のさいとうたかを氏の作画でコミックスとして出ていたと思う
どうもそのイメージが強くて もっとごっつい感じの長谷川平蔵を連想していたが
少し細身のちょい悪オヤジ風のキャラデザで ちょっと驚いた。
毎回毎回 かなり良い話を仕込んでくる
そして起承転結もしっかりしており、必ず落ちもある。
わずか30分足らずの尺にこれだけ納得できる筋書き
感心しきりだった
鬼平のような男に私もなりたい(無理)
OPは少しジャズっぽいが良く作品にあっていた。
萌え豚には向かないが 是非見て欲しい素晴らしい作品だった。