Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
流石京アニさん…私の中で面白さが高次元で推移し続けた作品でした。
この作品の原作は未読ですが、京アニさんが制作と知り視聴を決めた作品です。
監督は武本康弘さん…フルメタふもっふ、氷菓を手掛けられた方というのも楽しみを助長していたと思います。
この物語の主人公はシステムエンジニアとして毎日会社でこき使われている小林さん…
そしてタイトルにもなっているメイドラゴン…そうこの物語にはドラゴンが登場するのですが、ドラゴンの主人公がトール…
そしてこの二人の主人公の出会いは突然で運命的…小林さんが泥酔して山に迷い込んだ時トールに出会った事がこの二人…一人と一匹の運命を大きく変える事になるのです。
トールは小林さんの家に迎え入れられ、メイドとして奮闘する事になるのですが、常に優しさと温かさが感じられる日常がたまらなく心地よいのは、トールがしっかり人間界に馴染んだから…
メイドとしての役回りは完璧…そして小林さんの事が全力で大好き…
こんなトールは普通に可愛いし頑張り屋さんだと思います。
でも可愛らしさ…という切り口でこの作品を見ると、私の中でカンナの右に出る者はいませんでした。
カンナの本名はカムイカンナ…人間でいうところの小学生くらいの幼竜なので、人間界でもそのまま小学生として学校に通う事になるのですが、ポイントはそこじゃありません。
カンナにとってはきっと何気ない仕草なんでしょう…
でもこの作品はそんなカンナの何気ない行動にもこだわりを持って制作されていたと思います。
基本的には無口な女の子なのですが、小林さんとトールが話をしている隣で何かに夢中になっている様や、ご飯を食べていたり…ただそれだけなのに彼女の放つ「可愛いオーラ」が半端ないんです。
でも、それは彼女の可愛らしさのほんの一端…
学校で友達になった才川リコがオッサン化するのが激しく理解できるくらい、カンナの言動が危ういんです。
もう何度萌え死にそうになったことか…
本格的にアニメを見始めた頃…「萌える」という感覚がイマイチ理解できませんでした。
キャラを普通に「可愛い」と思う事はありましたが、その範疇から気持ちが逸脱した事はありませんでした。
でも、今なら理解できます。
カンナの少しポチャっとした感じ…
才川との何気ないスキンシップ…
ドラゴンでありながら、本当の小学生の様に甘えたり拗ねたりする時のいじらしさ…
全て計算された可愛さだというのは頭では分かっているつもりです。
でも、カンナはそんな枠にはまる女の子じゃないんですよね…
それに彼女独特の表現も可愛らしさに拍車をかけるだけでなく面白さも助長していたと思います。
「さくさく」「しっとり」なんかは思い出しただけでも笑いがこみあげてきます。
2017年冬アニメの中で最も萌えたキャラがカンナでした。
でも、こんなレビューを書いていて思います…
自分も相当チョロイなーって。
決してトールの事を馬鹿にできないチョロさだよなぁ…って。
こんな作風だから、私の中での位置付けは「笑える」部類の作品でした。
だから…思いもよらぬ出来事があると、咄嗟に対処ができないんです…
最近、仕事場が変わりアニメを視聴する時間が減ってしまったため、
その時間を捻出すべく行き返りの通勤電車に乗っている時間を有効的に活用しています。
ある日の朝、会社に向かう電車の中はそれなりに混んでいました。
そんな中で私はこの作品の最終回を視聴していたのですが、突然の出来事に
電車の中でしたが涙が堪え切れませんでした。
完全な不意打ち…何の心の準備もしていない状態に突然の一幕…
小林さんが格好良いと思った次の瞬間、トールのあの言動は反則過ぎです…
仕方ないのは分かっています。
だって本気の思いをぶつけた結果なんですから…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、fhánaさんの「青空のラプソディ」
エンディングテーマは、ちょろゴンずの「イシュカン・コミュニケーション」
どっちも良曲なのでカラオケでも挑戦済です。
fhánaさんの声質は相変わらず聞いていて気持ちがいいです。
エンディングは中毒性のある感じ…聞けば聞くほど味が出るスルメのような曲だったと思います。
1クール13話の作品でした。
本当にサブタイトル通り「気がつけば最終回」でした。
冬アニメBEST10の中でも上位に入る作品だったと思います。
もし続きがあるなら絶対に視聴します。