チョビ0314 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アニメーションを変えた作品(お気に入りになってなかった…
機動戦士ガンダムを今更ながらレビューしてみようと思います。
ガンダムという作品はTVシリーズ等を見た事がなくても「あ~ガンダムね、名前は知ってるよ」と多くの人が答えるほどの知名度を得ている作品です。
ヒーロー物としてのスーパーロボットアニメが主流だった時代に、リアルなミリタリーウエポンとしてのロボットを定着させ、その後の様々なアニメーション作品に多大な影響を与えました。
その初代の特質として先ず挙げられるのが戦争です。
戦争とは決められたルール(劇中では南極条約等)の中で行われるパワーゲームであり、様々な思惑で行われる消耗戦であると描かれていました。
その分小さなお子さんには不人気だったみたいで、本当に人気が出たのは本放送終了後の再放送からだったようです。
色々な方がそれぞれ語っていられる様に、様々な魅力を含んでいた本作品ですが、僕はその中でも第一話での敵メカ「ザク」の描写がとても重要だと考えています。
それまでのアニメの敵メカは毎週登場の単一個体ではあるが基本的に一度しか使われない使い捨てで、重要なのは主人公メカとどちらが強いかという単純な存在。
それに比べ最初にコロニーに攻めてくる敵のザクは複数で、それは今まで一体のみで攻めてくる既存の敵メカとは全く違う存在に描かれていました。
以後何話も同じ姿の敵メカが現れ複数で攻撃してくるから、ロボットは消耗品であり単純な兵器であるという認識に変化させたのです。
コレがあったからこそ戦争が描けたのですね。(専用機体や単一試作兵器のオーバースペック描写も、この概念があるからこそです)
人間の生死や葛藤、政治的な描写、食糧不足や物資不足に重力の描写等など数々の挑戦をした本作は、「40年近くに渡って制作され続けている一つの歴史の始まり」と呼んでも過言ではないと思います。
当時な様々な制約の中で作ってくれた制作関係者の方々に感謝して止みません。