北山アキ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
セカイと社会、そして自我
原作未読
最後まで観て
あまり期待したテーマ性が深まらず終了したので、残念。
2話まで観て
1話のアクションからのほのぼの展開も悪くは無かったが、異能をバトルの手段から切り離し、本当のテーマを明らかにした2話はずっと良かった。
とっつき易い雰囲気ながら、頭を空っぽにして観るものじゃなさそうだ。
何も考えずに観られる能力炸裂ものを期待した人にはがっかりだったかもしれないが。
今期では他作品とは比べられないレベルの思索的な作品になる可能性があると期待する。
{netabare}
「ふたりの出会いがこの世界の運命を変えていく」(CM)と言われると、「セカイ系ってやつ?」って感じだが、これはミスリードなのかもしれない。
劇中のさなのモノローグはすごく私的な経験の物語っぽいからだ。
蔵六は無条件に「セカイ」に巻き込まれてくれない他者の象徴といったところかも。
年少期の全能感が創るセカイが他人が生きる社会に出会ったら、「自我」の行方は?
豚がいる場所といない場所の区別とか、脈絡の無さに無頓着なところとか、そういうさなのセカイはどう変わるのか、変わらないのか、化学反応が起こるのか、みたいな。(頑固ジジイの言い分ばかり通ってはいけないし)
「研究所」も単純な悪の組織じゃないかもしれない。
個人を公権力に組み込む装置、例えば学校を矯正施設とみることもできるし、そういう社会システムの象徴という役割も担っているかも。
{/netabare}