退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
火盗(かとう)改めである!神妙に縛に付け!手向かえば斬る!!
昭和44年(1969年)から始まり八代目松本幸四郎→丹波哲郎→萬屋錦之介→二代目中村吉右衛門と恰幅の良さそうな渋いオジサマ方が次々演じた時代劇「鬼平犯科帳。」
私も結構ジジイなんですが、何故かこの作品はノーマークでした。時代劇と言えば斬った張ったの剣劇や殺陣といったケレン味あるものが多いとゆう偏見でしたので。
、でアニメになった初めて見た「鬼平」ですが・・・なるほど、なるほど、浮世の人情話を丁寧に作られてるのが魅力的なわけですね。
他の方のコメントでもあるように「犯科帳」部分の捕り物劇に重点をおかず、鬼平こと長谷川平蔵宣以(はせがわへいぞうのぶため)自身の現在と過去、部下である与力・同心や盗人稼業から改心して探索(密偵)になった粂八・おまき・彦十たちそれぞれの物語が中心になっており、本作を見て面白かったら時代劇もご覧になっては?、という呼び水的な意図があったのかもしれません。幾つかのエピソソードも時代劇からアニメ編纂してるものあったようで。(「時代劇チャンネル」がCMでではいってましたからね)
画のタッチもリアルすぎず崩れるでもなく程よい感じ。平蔵はちょん髷(まげ)でなく天パを結った感じで細身でやや猫背。
やや頼りなげな感じがしますが悪行に厳しく、懐の広さからくる聞き上手な人柄に人望があり、腕っぷし(剣術)も強いという描写もあり「カッコいい大人」って感じがします。
子煩悩で長男・辰三には厳しくするも大らかに見守り、娘・お順(養女)にはデレッデレなダメパパぶりには和まされました。
昔(昭和)の時代劇に、たまーに入ってた「濡れ場(今はそうでもないけど、子供の時はなんか嫌だったんですよね)」も見れる範囲でホッとしてます。
時の流れが人の心を変えてしまったり、盗人稼業にプライドをもつ信念、魔が差して足を踏み外す浮世の事情などなど・・・さまざまな人間ドラマがあるから今なお人気があるのでしょうね。
ところで、調べて今更ながら気づいたのですが「長谷川平蔵」って実在の人物だったんですね!(お話はフィクションでしょうけど)