「Rewrite 2nd Season(TVアニメ動画)」

総合得点
68.8
感想・評価
348
棚に入れた
1762
ランキング
1995
★★★★☆ 3.4 (348)
物語
3.3
作画
3.4
声優
3.5
音楽
3.5
キャラ
3.5

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

未来を篝火で照らして…そして私たちは選択する…

この作品の原作ゲームは未プレイです。物語は1期と繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

瑚太朗が前期のラストで言った台詞…「やり直すんだ。そして次はうまくやる。」
たった一言ですが、とても印象に残る台詞だったと思います。

舞い上がる無数の光の泡の中で溶け出す日常…
そして瑚太朗の台詞が示唆しているのは、私たちが選択しうる無限の未来の中に正解があるという事…
無数の選択肢の先にある正解の形は分からないけれど、ただ一つ分かっているのはヒトは選択し続けなければいけないという事…
一寸先は闇で何もかもが手探り…この様な状況の中、瑚太朗の選択の物語が動いていきます。

「選択する」の意味は「二つ以上の中から目的に適うものを取り出す」という事…
という事は1期における選択も明確な人間の意志によって取り出されたもの、とばかり思っていましたが、完走して振り返ってみると「選択」ではなく、たった一つを「受け入れた」と考えると分かりやすい気がします。
正確に表現すると「受け入れた」ではなく「受け入れざるを得なかった」の方が正しいのかもしれません。

自分ではキチンと選択しているつもりでも、いつの間にか選択の幅が狭くなって気が付いたら手詰まり…
結局は既定路線のシナリオをなぞる事しかできなかった…
そんな世界に意味と意義を見出すなら、現在進行形の出来事を瑚太朗の記憶に残す事…
何故なら瑚太朗は「リライト」の能力者だったから…

結局は瑚太朗に全てを押し付けてしまった形を取らざるを得なかったのは、きっと能力だけの問題ではありません。
それは今期を見たら一目瞭然…
瑚太朗は何だかんだ言いながら、その大役を背負ってくれる器と意志を持っていたから…

だとしても瑚太朗の行く手を阻むのは終わりの見えない茨の道…
瑚太朗は自分の進む道に楽できる場所なんかないのは知っていたと思います。
進むたびに擦り切れ、荒んでいく心…
きっと歩みを止めた方がよっぽど楽だったと思います。

でも瑚太朗にはできませんでした。
何故なら彼は常に求められていたから…
それに常に居場所があったから…
これが瑚太朗にとって自分が自分でいられた唯一の救いだったと思います。

求められて、居場所を与えられて…間違いなく居心地は良かったと思います。
そしてたくさんの心を貰いました。
こんな時だからこそ無意識に優しさや愛おしさを分け与えられるのが人間なんだと思います。

でもそんな極楽は時として毒にも成り得る事を身を以て知る事となります。
だって、瑚太朗がもしここで立ち止まってしまったら背負った大役が果たせなくなるから…
初めからそんな蜜なんて知らなければ良かった。
そしたら傷付ける事も無かったし悲痛の叫びを聞くことも無かったのに…

後ろ髪を何度も引かれ、その誘惑に負けなかったのは背負ったモノの大きさだけでなくそこに瑚太朗の意志があったから…

瑚太朗は力を振り絞りながら前へ…前へと進んでいきます。
そして彼の行く手で待ち受けていたモノは…やっぱり心の震える展開だったと思います。

ヒトは生きる上で選択を強いられる。
そしてその選択は周りを巻き込むという事…
だから常に責任が伴うしその責任を全うできるのは自分だけ…
そんな危うさの中で一喜一憂しながら私たちは生きています。
これまでも…そしてこれからも…

今期は1クール11話の作品でした。
凄く難解な作品でしたが、アニメ化してくれた天衝監督には本当に感謝しています。
きっと再び視聴したら違う印象を持つ…そんな作品だと思いました。

投稿 : 2017/04/08
閲覧 : 285
サンキュー:

18

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