アベベ晴明 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
簡単に
まず、1920年代のアメリカを非常によく研究してると思われる。
シガレットはおそらく、全部両切り(当時はフィルタータバコは皆無か、あっても極めて稀なものだった)
また嗅ぎタバコかアメリカンスヌース(ルースタイプと呼ばれる湿ったタバコ粉を歯茎に塗りたくるヤツ)を嗜むヤツも居て、
葉巻はコロナかダブルコロナのみ、大昔の典型的なギャングが咥るいわゆる「葉巻型葉巻(?)」の登場は無しと、タバコマニアの自分ですらシラケないレベルで、しっかりリアリティ追求してました。
…と以前書いてたのだけど、舞台となる世界大戦一次と二次の戦間期のアメリカというのは、パイプ喫煙もかなり幅を利かしていて、また原料であるブライヤーの原木も、イタリアとかアルジェリアみたいな貧乏国家から一山いくらで買い占められた背景もあって、現在みたいなハイソな感じの喫煙具というより、普及帯のものであれば、それこそ火皿に穴が開いたり、ヤニが詰まるたびに買い直すような使い捨て用具だったようなので、もっとパイプ咥えた連中を増やしても良かった気もするため、その辺はちと残念ではあるけど、パイプはとかく「様式」の煙道具であり、少しでも奇天烈なシェイプのものを描いたり、また不自然な手順で煙を出すと地がバレてしまうので、まあ仕方なかったのかな、とも。
見てよかった。
苦くて切なくて、あと作画あんまし良くない時あったけど、物語としてはほぼ破綻なくスカイダイビングで狙いすましたかのような一発着地でした。
「友情はあの時 確かに死に そしてまさに今 永遠不滅の不死鳥として蘇ったのだ」