aucheidac さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
会話の妙を楽しめる良作
原作は未読です。
ノーマークだったのですが、
面白いというレビューをいくつか目にしたので見てみました。
<あらすじ>
県立柴崎高校の生物教師高橋鉄男は以前から、
亜人とよばれる人々に学問的関心を持っている。
しかし、特殊な体質の亜人たちの問題は倫理的にデリケートなため、
大学時代も公に研究をすることができないでいた。
ところが柴崎高校に3人の亜人の女子学生と1人の女性教師がやってくる(ヴァンパイア、デュラハン、雪女、サキュバス)。
興味を持った鉄男はそれぞれに接触を図っていく。
そして彼女たち独特の苦悩や苦労を知ると同時に、
彼女たちにとっても良き理解者として頼られる存在になっていく。
<感想>
タイトルは亜人で「デミ」と読みます。
ちなみにdemi-は「半分」を意味する接頭辞で、
要するにdemi-human、亜人のことです。
基本的に特殊体質を持つデミちゃんたちと鉄男のラブコメってかんじです。
ですがどちらかというとコミカルな要素が多く、お色気シーンはほぼないです。
ヴァンパイアだのデュラハンだのおとぎ話のデミちゃんたちが登場しますが、
この作品ではそういった特異体質を持っているだけの普通の人間です。
そんな彼女たちへの、表立った形ではないものの、偏見などや体質故の苦悩が、
思春期の高校生の心情と一緒に丁寧に描かれるのが良かったです。
個人的に一番良かったと思うのは、
コミカルなやり取りの中で、
慣用句をうまく使った軽妙なやり取りです。
例えば、「頭を抱える」なんて言うと、
もちろん「悩んでいる、苦しんでいる」という意味なわけですが、
デュラハンの町京子がそれを言う時、
本当に、物理的な意味で頭を抱えているんですよね。
こういった比喩的な表現を本当に実行できてしまう
デミちゃんたちと鉄男の当意即妙なやり取りは、
おそらくアニメならではの見所だと思います。