幻想@かうちん さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
何度見ても良作
ファン歴は短めですが、これぞHUNTER×HUNTERと言える作品じゃないかなと思います。
なんと言っても、スタッフさん達が原作の空気感、演出、設定、キャラクターの思考回路を非常に理解し、そして愛していると強く感じられる点が沢山あるなと伝わってきます。
一つは、よく言われていますがアニオリ。やはりアニオリでのストーリー補強というのは人を選びますが、このアニオリに入るまでから終わりまで流れに違和感が生じておらずスッ…と入ってきます。原作のストーリーと魅力を殺すどころか、さらに魅力的に見せてくれていると感じます。ヨークシンでクラピカがウボォーギンを殺した後の吐く演出は、原作だと頬が痩せこけているような線が入っているだけでしたがアニオリのそこまでの流れ、クラピカが人殺しに向いてないというのが改めてわかり、本当に心が辛くなるのを感じました。何でここまで心が辛くなるのかというと、これまでの細かな演出が繋がってここまでその1シーンを非常に際立たせていると考えます。例えば、ヴェーゼが遺した遺品(輪っかみたいなやつ)を車の中で握る演出、それを握りながらウボォーギンを殴る演出。この時点で、短いながらも一緒に行動していた仕事仲間が殺された事を辛く感じているのがわかります。裏社会の世界でそういう"情"が湧いている時点で、クラピカは優しすぎる。優しすぎる故に、殺された者の事を悔やむし自分達民族の憎い仇である相手を殺した時でさえ、土に埋めるし罪悪感と嫌悪感から吐いてしまう。ここまでの流れとキャラクターの立たせ方、全話に言えることですが本当に素晴らしいと思います。
二つ目に、動きとカメラワーク。
作画はやはりセル画時代のものであるので作画さんが話数でかなり変わるので作画の差が激しいのですが(1話の中でもかなりかわっていたりします)、動きとカメラワークと演出で補えていると考えます。例えば細かく見ていると枚数削減のためか口が動かないシーン、口を隠しているシーン、停止しているシーンがわりとありますが、それらを気づかせない。気づいたとしても飽きさせないカメラワークと演出が非常にうまいです。神回は本当にぬるぬる動きます。
細かく語ってきましたがもう疲れてきたので砕けた言い方で書きますが、ドしんどいくらい好きです。ただひたすらに全てが好みです。シリアスの描きの美味さが段違い、背景の素晴らしさとBGMが段違い。もう全てにおいて素晴らしい。しんどすぎて毎話泣いています。というかOPのイントロの時点で泣きます。しんどいです。おかげで目の腫れが凄いです。もうとりあえず見てほしいと感じます。もう、あの〜なんかこう…もうとりあえず見てください。お願いします。見てください。