たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
映画として星4、アニメとして星5
ちなみにSF(サイエンスフィクション)としては星4つ。
原作はライトノベルでは珍しく世界的に人気が高いとかで、発行部数もライトノベルの中ではダントツ一位らしい。
その人気は劇場に足を運ぶとわかるが、小学生から大人のカップルまで幅広く支持されていることにまず驚き、昨今のアニメブームはすごいんだなと感心してしまう。
内容としては、サイバーパンクの流れの一つになるのか「ウェラブルコンピューター(身に付けるタイプの電子機器のこと)」を話の根幹に置いているので、「電脳コイル」を想起させるシーンが多かったことと、スポンサーが付いているおかげでレイアウト(背景美術)の段階で、去年の新海誠監督の「君の名は」と同様に現実の東京を舞台にしたリアルな商品名や看板、実在するビルなどが登場しリアリティーを補強する形となっている。
あと声優陣もアニメ関係だけでなく、昨今オタク文化に進出した神田沙也加がキーパーソンとしてゲスト出演しており、バラエティに富んでいる。
作画もお話自体もライトノベルにしてはきちんと辻褄が合うように設計されており、海外に向けても作られているせいか、かなり気合が入っているのが好感触だ。
だが、正直。。人物描写はアニメならではで薄っぺらいし、主人公の動機も希薄なうえ、自分の意思というよりは単なる流れに沿っているだけだったりして、大の大人が感情移入できるようには作られてはいない。
なのでアニメとしては頑張った方なのだろうが、映画としては星四つが妥当だと思う。
追記:伊藤智彦監督があの細田守監督の助監督さんだったということで、通りでレイアウトの作り込みにこだわっている訳ですね。「時をかける少女」のような日常性と「サマーウォーズ」的な電脳世界が混ざり合って今回のお話ができたんだなと。納得しました。