明日は明日の風 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
男子高校生の非日常(その9年後)…男子の妄想を詰めてみた(やっぱり9年後)
タイトルの「セイレン」、最後まで意味が分かりませんでいた。「清廉潔白」のセイレンか、不純物を取り除く「精錬」のセイレンか、ほかに何か意味があるのか、本当にタイトルと中身が一致しないのがこの作品系統の特徴です。
かの橘純一から9年後、主人公は同じ高2の嘉味田正一。正一が3人の女の子、同級生、先輩、ひとつ年下の幼馴染といい関係を作るストーリーが4話オムニバスで描かれます。形式はまったくアマガミと同じなんですが、アマガミはスタートと置かれた状況を統一していたのに対して、セイレンはフリーにしています。ただ、セイレンはストーリーの最後に将来を描いており、結局最後は結ばれることが分かります。
ヒロインの3人。常木耀は同級生。ちょっとやんちゃで、普通の感覚からはずれた思考の持ち主。宮前透は先輩。超ゲーマーで、あまり感情を表に出さない。桃乃今日子は幼馴染。ぽわぽわ系の子。この3人のヒロインと正一がどう付き合っていくのかが面白いわけですが、途中途中にある「変態紳士」ぶりはアマガミより弱めになっています。かのヘソキスとか、ヒザ裏キスみたいなものはありません…。それを差し置いても変態紳士ぶりは随所に出てくるので楽しめます(?)。それと、アマガミと違うのはヒロインがモブで登場しても絡んでくる機会が多いことが挙げられます。好みは人それぞれでしょうけど、一番普通の恋愛物だった(とはいえ、かなりぶっ飛んだ会話やなにそのプレイ?もあるが)今日子編が良かったなと思っています。
ストーリーに重いものはありません。ただ眺めているだけでオーケーですが、アマガミを先に見ておくとより楽しめる内容になっています。例えば七咲の弟や上崎の妹といった、アマガミにかかわるような人物が出たり、アマガミで出てきたキャラの中の人がちょこちょこ登場したり、会話の中で「あの場面のことか、その場所のことか」とか思うようなところがあったりします。{netabare}今日子編で登場した前任者、純一が登場しているところ。クリスマスに待ちぼうけをくった純一(ぽい人)がここで描かれるとは思わなかったので、嬉しいというより、うまく登場させたなと感心しました。それから茶道部のあのコンビをこちらにも使うとは遺憾でしょ。{/netabare}
1クールのために3人だけでしたが、OPから分かるように6人がそろっており、分割2クールになるのか、ゲームになるのか分かりませんが、さらに3人のヒロイン編がありそうです。いや、あってほしいです。三条るいせルートはぜひ見てみたい、あの子の恋愛物語が想像できないだけになおさらです。
アマガミを見た人はもちろん、軽めの恋愛系、ラブコメが好きだという人にお勧めしたい作品です。