ちあき さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ハートフルな良作。ガチガチ大人と型無し子供。
「自分らしさってなんだ」って始まるオープニングが今でも耳に残っています。
ストーリーも良く、なんとなく微笑みがでるような笑いもあります。
登場人物が使う方言が何言ってっかわかんねーってなりますが、わかんなくてもそれがいい雰囲気を出していると思います。わからなすぎて一緒に見ていた人と笑いました。
同じ作者が書いた「はんだくん」というアニメもありますが、同じ主人公をつかっているのにも関わらず、全然ジャンルが違います。私はこちらの方が好きです。
原作の漫画も完結したので読みました。結論からいえば「アニメの所がベスト」です。区切りもよいので。
【本作を観て感じた事】
何事にも基本を覚えるってことは大切な事。本作では書道(私は書道はからっきし)だが、どの道にも基本といえる型があります。確かに基本は大事です。ただし、それだけではうまくいきません。
型(基本)を一つずつ覚え、一つずつ身につけていき、その型を極めていく。しかし極めたら終わりかといえば、そうではなく、今度はその型を破ることも大事になってきます。
型を覚える。型というのは、所詮他人が作ったことですから、他人の真似でしかない。
型を極める。他人が作った型を自分自身へと染み込ませ、他人の型と自分自身を一つにしていく。
型を破る。他人が作った型の意味を理解しながら、その型に捉われず、自分らしさを表現していく。
型を破る際に、元来、型無しの子供と接するのは、ガチガチに型にはまった大人にとっては、本当に良い刺激なのかもしれません。
型を破るといっても、型無しになるわけでなく、型があるといっても、型に囚われず、型無しといえども、型に囚われないということに囚われず。
型を破るってのは自分や他人を含め、いろんなことにぶつかるからこそ、向き合うからこそ、できることなんだろうなと思います。
もうちょっと身近な話にするならば、基本を仕事でいうマニュアルと言ってもいいのかもしれません。マニュアルは確かに基本かもしれませんが、マニュアルを極めたところで全てうまくいくわけではありません。臨機応変な対応も必要になってくるわけですが、この臨機応変という所に、自分らしさってのが出てくるのかもしれません。この自分らしさってのは、マニュアルを無視した対応でもなく、縛られた対応でもないのだと思います。
以上、本作を観て感じた事でした。