Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
本編の特徴をしっかり捉えたスピンオフ作品だったと思います。
「殺せんせーQ!」このタイトルを見た時、暗殺教室に関連する作品なんだろうと思いましたが、まさか「Q」がクエストで、殺せんせーが魔王で生徒たちが魔王討伐の勇者という設定になっているとは予想すらできませんでした。
でも本編の特徴をしっかり捉えた設定になっていると思います。
だって本編の暗殺教室をRPGゲーム風にしたら、きっとこんな感じ…って納得できるモデルの様な作品ではありませんか…
でもこの作品をより楽しむなら本編である「暗殺教室」を見てからじゃないと面白さが半減以下になってしまうので、この作品の気になる方は是非本編を予め視聴願います。
この作品には3年E組のみんなと烏間先生、ビッチ先生、そして理事長など顔なじみとも言えるべき人物が登場する上、本編で見せてくれた暗殺者としての個々人スキルが何故かバグとして存在するので、作品を見ていると本編が脳内にオーバーラップしていく感覚を強く感じます。
暗殺者として磨かれていくスキル…本編では殺せんせーを倒すために烏間先生、ビッチ先生、そして最終目標である殺せんせーに徹底的に鍛えて貰いました。
もちろん個人としての特性や得手不得手を十分踏まえた上で、目指したのは今の自分より常に一段以上上の世界…
時には仲睦まじく…時には一歩も譲れない争いを経て、3年E組のみんなが得たのは「自分たちは決して落ちこぼれなんかじゃないこと…やればできる子だってこと…」という自分に対する自信…
そしてそれをしっかりと下支えする殺せんせー…
何故自分を殺そうとする人間をそこまで懇切丁寧に育てるのか…
これに対して決して違和感を感じない訳ではありません。
でも殺せんせーには大切な約束があったから…
その約束を守るのが何よりの最優先事項…
でもそれだけじゃない…ような気もします。
3年E組の生徒…底辺の集まりとも言われたクラス…
最初に背中を押してくれたのは約束だったかもしれない…
だけど、それ以上の思い、願いを抱くことができたのは直接触れ合ったから…
だから…自分の死に場所を…死に方を決められたんだと思います。
そんな殺せんせーもこの世界では一介の魔王…
そして3年E組のみんなは魔王を倒す勇者予備軍で、魔王を倒す術を教えるのが殺せんせー以下、本編馴染みの先生方…
そして途中からE組の仲間になった面々も、それなりの待遇でこの作品に登場するところも見どころの一つだと思います。
こうして魔王討伐に向けE組のみんな勇者として歩みを始めるのですが…
目標を達成するため、自分にしかできないことをやり遂げる…
クラスのみんなの思いがこの1点に集中した時、E組のパワーは最高潮に達する訳ですが…
この先は本編を踏まえた上でこの作品を視聴すれば、きっと伝わると思います。
何故E組がここまで強くなれたのか…
渚、カルマ、カエデ、律、イトナ…本編のキーパーソンはこのクエストでも大活躍です。
でもこの作品のジャンルはギャグ…
もちろん、この作品ならではの落ちもちゃんと用意されていますよ。
本編では終盤は涙の連続でしたが、この作品では本編を思いだしながらホッコリできる作品だったと思います。
オープニングテーマは、茅野カエデの「Re:QUEST!」
本編を彷彿とさせる歌だったと思います。
1クール全12話のショート作品でした。
デフォルメされた登場人物が縦横無尽に走り回って…ボケて突っ込む…
本編とギャグのジャンルが好きな方だったら楽しめる事間違いなしの作品だと思いました。