シャベール大佐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
一生懸命って素晴らしいなあ、と素直に思えるスポ根作品
神奈川県の高校の弱小ラグビー部を舞台にしたスポ根アニメ。全25話。
とても面白かったです。
内容的には王道の熱血青春物という感じ。非常に泥臭い雰囲気です。
「ラグビーにはエースストライカーも4番バッターもいない。ボールを持ってる奴が主役なんだ。」という、この作品のキャッチコピーの通り、特定のキャラにだけスポットが当たるのではなく、ラグビー部全員が主役というような描き方をしています。この作品に登場する、非常にたくさんの部員の中には、完璧な天才も、特別なイケメンもいません。いちおう祇園健次という、チビだけど負けず嫌いなラグビー初心者が主人公ですが、各回によって話の中心になるキャラは変わります。
個人的には、この作品を観始めた最初の数話の段階ではそれほど感心してもいなかったのですが、第5話でコーチの籠信吾(こもりしんご)が登場してから一気に面白くなって、その後は毎週楽しみに観ていました。
ストーリーは、ぶっちゃけたいして進みません。全25話もあるのに、花園の全国大会どころか、その予選すら始まらないのですが、日常の練習、個々の部員の掘り下げエピソード、他校との練習試合といった内容でも、非常に熱く、時には泣けるようないい話もあったりして、安定して面白かったです。
音楽は、OP、EDとも、どれも悪くなかったです。特に2クール目のEDは、ストレートにラグビーについて歌っている曲でしたが、松任谷由実のカバーだったのですね。この作品にぴったり合っていたと思います。
声は、籠コーチ役の土師孝也がとても渋い声で印象に残りました。また、紅一点、唯一の女性レギュラーキャラだったマネージャーの火明うめの(ほあかりうめの)を演じた佳村はるかも、明るく元気で好感が持てる声で、キャラデザ的にはそれほど美少女というわけでもないキャラをとてもかわいく感じました。
最後まで観終わって、青春っていいなあ、一生懸命って素晴らしいなあ、と素直に感じられる、非常に良いスポ根アニメでした。この続きも是非観たい作品です。