北山アキ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エスピオナージュ
原作未読
ソ連や中国を舞台にしたスパイものにも模様替えできそうな物語。
{netabare}クライマックスでの本部長もかなりえぐいことしてる。
ACCAに逆らったら王座から引き下ろすぞと脅しつけたわけで、実質的なクーデターをやってのけている。
国民環視の下で次期国王を「象徴」に閉じ込めちゃったわけです。
血統主義による独裁的な治世は望ましくないとしても、官僚機構による一党独裁(=ACCA)も、市民社会が成熟した後は望ましくない体制に変わりはない(個人的には、発展途上国なら官僚支配という選択肢は否定しないけど)。
だから、正直「正義は勝つ」的な後味は得られなかった。
まして、5長官の集団指導体制から、本部長の単独指導体制に移行したのだから、余計に心配になるしかなかった。
KGB長官に見張られる国は嫌だな~と、分離した国に逃げた国民もいただろうな。
また、結果的に、グロッシュラー長官は陰謀を知りつつあの国に加担したのだからから、その責を負わなきゃいけないと思うのだが、縁故主義により救済されたというのも問題を感じる。
ACCAも結構腐臭が漂ってると思うのです。{/netabare}
それはそれとして、良サスペンスで面白かった。