戸愚呂(青春) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
語り合い、認め合い、やはり愛
毎回安定して面白く、安心して観れた作品。
個人的に作品を支える大きな柱は4つあります。
・世界設定
まずこの世界設定に非常に引き込まれました。
亜人(デミ)が人間と共に暮らしている世界。
亜人が1つの「個性」として認められている世界。ヴァンパイアには月に一度、国から血が支給されたり、とても面白い世界だなと。
・高橋鉄男の魅力
亜人に興味がある先生。
人としてもとても魅力的。
・ひかりの魅力
ひかりという名の通り、明るくて真っ直ぐな小鳥遊ひかり。
かわいい。かわいい。
(先生、ひかり、まとめて人物の魅力と括っても良いのですが、、大きな柱としてはこの2人かなと)
・「語り」の面白さ
主な内容は亜人の性質と伝承。
そして亜人の抱える悩み等。
ポイントなのは、以上4つそれぞれの片鱗が、第1話で十分に伝わってきたということです。
非常に良くできた1話だと思いました。
今回この作品について私が語りたいのは、4つ目に挙げた「語り」についてです。
まず、「語る」という言葉に関してですが、本来のこの言葉の意味や難しいことは一旦置いて、私なりのイメージで表すと
「より深みや厚み、熱のある内容の話」
という感じです。
それを踏まえると、この作品のタイトルが「亜人ちゃんはお話したい」ではなく、「亜人ちゃんは語りたい」であることが自分なりにとてもしっくりきます。
というのも、作中で行われる語り、もとい相互に語るという意味では語り合い。それにとても深いテーマが根底にあるからです。
亜人であること、人とは「違う」ということ。
その「違い」とはどういうことか、それを理解した上で、人は亜人と、亜人は人とどう接すればよいのか、、、
何か、もう少し深く考えると現代の社会にある問題を想起させるような内容でもあります。
その「違い」による問題を、「語り」を通して解明、解決してゆく。
「語り」の中に言葉遊びの様なものも際立ち、やはりこの作品の面白さは「語り」にあると思います。
「語り」が作品の主要部分だとすると、諏訪部さんヴォイスの心地よさはこの作品にとって重要なポイントであると思います。
そしてテーマこそ重いものの、それを良い意味であまり感じさせないという点も良いと思います。
普通に、学園青春ものとしての面白さやギャグ要素も盛り込まれているのでとても観やすいし、何となく観ていても単純に面白いと感じます。
このバランス、個人的にはガッチリハマりました。
いい作品でした。
◼︎まとめ
本当に毎話楽しませてくれました!
打席に立ったら必ず塁に出る打者の様な安心感がありました。
それで言うと、11話は本塁打です。
深い語り。
楽しい語り。
熱い語り。
青い語り。
そしてたまに語らない。
「語り」がこの作品の面白さであると思いますが、思えばひかりは「行動」派ですね。
そのひかりの行動がいいアクセントになっているのかもしれません。
余談なのですが、
{netabare}
10話、もし町の頭が胴体とくっついてたらを想像するシーン、違和感がとてつもなかったのですが、、、
これは頭と胴体が離れた町を見慣れすぎただけなのか、違和感があるように描かれているのか、絵に詳しくないので教えてくださいえろいひとー!!
{/netabare}