「昭和元禄落語心中 助六再び篇(TVアニメ動画)」

総合得点
81.0
感想・評価
488
棚に入れた
2203
ランキング
427
★★★★☆ 4.0 (488)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.3
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

あすは さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

1期においても、同時期の他のアニメとはかなり異質な重厚さが光っていた落語心中ですが(同時期の代表がこのすばですから特にw)、ついに完結しました。
まあよくもこんな作品が世に出てくれたなぁ、というのが正直な感想です。

1期は、落語界と社会風俗の風景の描写がすばらしかったけれども、まあお話しそのものは言ってしまえば三角関係どろどろのメロドラマ(^^; テーマはいってみれば「愛」ですね。
要所要所ではさまれる落語が、演目の選択の妙、声優の演技のうまさなどもあり、ドラマをささえ下品に落ちないようにしていました。

2期のテーマは「死」。1期のような艶っぽい雰囲気は薄くなります。特に後半、落語「死神」をきっかけに、現実と幻想の境界が溶けてあいまいになり、「死」のイメージが画面にあふれ出してきます。
老境における死を真正面から扱ったアニメなんて、はじめて見ました。でも、必ず誰もが経験する予定なわけですからね、死って(^^;
死後の様子は、多分多くの日本人にすんなり受け入れやすいものだったのではないでしょうか。現世の続きであり、浄化としての彼岸というイメージ。これはほとんどの日本人に共通するイメージだと思います。日本人がけっして無宗教でなく、例の砂漠の三大宗教と比べると、単に「宗教」という言葉の意味合いが違うのだということを、強く感じます(というのは、同時期の「幼女戦記」が、日本人から見た、あちらの砂漠の神を描いているから、特に思うところがあったのです)。


とにかく、声優のすごさは、圧倒的ですね。
若い頃、円熟期、晩年の落語を、実際に演じ分けて納得させてしまうとか、どういうことでしょう。落語を演じている最中の画面の演出の助けもあったと思いますが、芸の変遷を演じ分けるなんて、ちょっと信じ難いですよねぇ。
八雲という一人の落語家を、実際に存在させてしまったわけです。
これ、談志に聞かせたらなんて言ったかなw


2期のOPの評判は悪かったみたいですね。
自分も、音楽、絵、ともにいまいちでした。ちょっと難しすぎる歌だったんじゃないかな。


覚えてない落語の演目もあったので、昔読んだ古典落語全集をもう一度見てみようかと思いました(^^;

投稿 : 2017/03/27
閲覧 : 187
サンキュー:

6

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