アート さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
秘めた想いは曲にのせて
◆概要:作品の紹介
原作は現在も週刊少年マガジンで連載中の漫画。常に携帯をいじる内気な性格の主人公優と、携帯を持たずに時間があれば音楽を聴いているヒロイン風夏の出会い。半ば強引な誘いから始まったバンド活動を通じて、一歩を踏み出す優の成長や幼馴染みの小雪を交えた三人の熱く切ない恋愛模様を描いています。おすすめし辛いですが、個人的に好きです。
◆魅力:あの曲が歌になって
音楽を題材とした作品なので幾度となく描かれる歌唱シーン。原作ではどれも臨場感ある印象的な絵ばかり。「どんな曲なんだろう?」と想像しながら読んでいた所が実際に曲として聴くことができる。歌声と演奏が加わり、改めて歌詞を知るとこれまで以上に好きになりました。当然と言えば当然ですが、アニメだからこそ可能な表現、良さですね。
◆注目:分岐するストーリー
後半の8話からアニメオリジナルの展開になっています。理由は、一クールの尺で綺麗に終わるためと視聴者に向けたサプライズだと作者がインタビューで語っています。これには原作既読の自分も納得した。本作だけを観ると濃い内容とは言えません。それでも、楽しんでもらいたいという気持ちが十分伝わる改変でした。(以下、原作のネタバレあり)
{netabare}
■原作:秋月風夏が交通事故
ライブハウスに行く途中、風夏がトラックに轢かれそうになったあの場面。原作ではそのまま命を落としているんです。作者曰く優が真剣に音楽と向き合うためらしい。この衝撃から雰囲気がガラリと変わり話が進むので、風夏を失った優たちの今後は?そして伝説と言われるヘッジホッグスの結成秘話など、アニメで終わらずにぜひ読んでみてください。
■総評:主観的評価が大きい
作者の前々作『涼風』の続編にあたる本作。最初から読んでいると実の子供を見守っているような感覚が少しあり、風夏の死は本当に辛かったです。なので、彼女が笑顔で歌っている姿が見られただけでオリジナルにありがとうと言いたい!しかし、その分終盤の展開が身勝手で中途半端になってしまったのは頷ける。原作組の中でも賛否分かれてますね。
★お気に入り:秋月風夏(CV:Lynn)
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