蒼い✨️ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
このスタッフで出来る最高の形。
アニメーション制作:スタジオディーン
1989年7月15日に公開された劇場版アニメ。
監督は、押井守。
【概要/あらすじ】
1999年の夏。真っ赤に染まった夕暮れの東京湾。
湾内に存在する『方舟』と呼ばれる工事現場にて、
白衣を身にまとった男はカラスの頭を撫で終わり解き放つと、
笑みを浮かべて身を投げた。
これが事件の始まりだった。
「多足歩行型作業機械」の有人ロボット=“レイバー”
(日本国内に存在する8000台の殆どが土木や建設に使用されている)
が、原因不明の暴走して操作不能になる事件が多発。
拳銃や警棒を装備してレイバー犯罪に対応するパトロールレイバーを所持する、
「警視庁警備部特科車両二課」(特車二課)が対応のために、ひっきりなしに駆り出されている。
自衛隊の軍事用試作レイバーが暴走するという事件まで発生。空挺部隊が鎮圧するも、操縦席は無人だった。
警察は、篠原重工製の新型のレイバー用OS「HOS」への書き換え済みであるという、暴走したレイバーの共通点に着目。
特車二課に所属する篠原遊馬巡査は、実家が絡んでいるということで気が気でなく真相究明に乗り出す。
これまでの事件は「HOS」の開発者である、東京湾で自殺した天才プログラマー・帆場暎一の、
とある目的を持った犯罪計画の一部なのだった。
【感想】
まず思ったのが押井守監督なのに、
・漫画版では主人公の泉野明巡査が戦闘で目立ってるし、日常パートでも彼女の心に、ある程度触れている。
・篠原遊馬巡査の行動が物語を実質的に動かしている。
・後藤喜一警部補が前に出すぎず脇役である。
・レイバー同士の戦闘シーンが多く、ロボットアクション物として成立している。
あれ?やれば、できるじゃない?
そこのところは、人の意見を聞いたということでしょうか。
そのうえで、犯人の足取りを追っていくうちに見せられる再開発で移ろいゆく東京の下町への郷愁。
犯人の動機からくる社会への復讐じみたメッセージが込められている犯行の手段など、
押井監督&伊藤シナリオの醍醐味満載ですね。
メカデザインを担当した出渕裕氏による、新型の格好良いレイバー“零式”が登場して、
クライマックスの戦闘シーンを盛り上げてもくれました。
押井守監督が好まざるにせよ、パトレイバーには必要な要素だと思います。
これぞ、ヘッドギアのメンバーそれそれの要望が実現した形であり、
Win-Winで良い作品に仕上がったと思います。
それが、劇場版の次回作では押井色に塗り固められたあたりと、
続かないあたり、難しいと思わずにはいられませんが。
あまり書いてないですが、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。