カンタダ さんの感想・評価
2.4
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
ステレオタイプの戦争観
戦争を扱う作品にちょくちょく出遭う、いや、しょっちゅう出遭うのが「大義より命が大切」だ。
こんなものは三文小説の域を一歩も出ない、戦争に一度も真摯に向き合ったことのない思い込みだ。
この作品でもそれが見られる。主人公に関しては強引に異世界に投げ込まれた身上を考えれば無理からぬと思えるが、その世界でも兵士が同じ思想に感染している時点でがっかりさせられる。
こんな低い士気でよく戦えるものだ。敗戦確定だろう。
主人公は打算と妥協で参戦している。しかし後方に留まりたいという思惑とは裏腹に戦果は次々とあげてしまい、さらに存在Xの理不尽な要求も相まって最前線に放り込まれる滑稽さが本作品の面白味だろう。が、これを無邪気に楽しめなければ最後まで観ることは難しいだろう。
とはいえ、原作のライトノベルに戦争の意義を求めること自体が、見当外れな要求だろう。当方のお門違いな批評など気にせず、単純に楽しんでほしい。