蒼い✨️ さんの感想・評価
1.9
物語 : 1.0
作画 : 1.5
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 1.0
状態:観終わった
主人公を貶めただけじゃない?誰得?
アニメーション制作:キティ・フィルム、マッドハウス
1991年11月2日に公開された劇場版第六弾。
高橋留美子による同名の漫画作品を原作とした、
『うる星やつら』放映開始10周年記念のオリジナルストーリー。
監督は、山田勝久。『らんま1/2 中国寝崑崙大決戦! 掟やぶりの激闘篇!!』と同時上映です。
【概要/あらすじ】
今日は縁日。友引町の皆がお祭りを楽しんでいる。
諸星あたるはガールハントを楽しんでいて、ラムは、浮気者のあたるをお仕置きしては追いかけていた。
これが、彼らにとっての永遠に変わらない日常なのである。
そこへ、諸星あたるを捕まえようとするちっこいオッサン4人組が現れた。
彼らを手玉にとり、逆に尋問をするあたるではあるが、
そこへ4人組の主人が宇宙船に乗って現れた。
アラビア風の衣装をまとった彼女の名前はルピカ。17歳で「姫君」の身分らしい。
彼女の目的は、意中の男性である・幼なじみの豆腐屋のリオに惚れ薬を使って両想いになることである。
それには、「宇宙一の煩悩の持ち主」である、諸星あたるが必要であるということであった。
嬉しそうに誘拐される、あたる。あたるを取り返そうとするラムたち。
例によって、ドタバタ騒ぎが繰り広げられるのだった。
【感想】
まず一言を言わせてもらうと、作画が薄っぺらいし、
劇場版アニメのクセに90年代初頭のTVアニメ並にしか予算がかかっていない。
こんな作画にした責任者は誰だあああああ!!と怒り心頭なので調べてみたら、
キャラクターデザイン兼作画監督が高橋久美子さん????? え…嘘?!
『カードキャプターさくら』『桜蘭高校ホスト部』『赤髪の白雪姫』の人じゃない?
むしろ、好きな作監さん。なんで?なんで?信じられませんぞ!!
原作の絵柄との噛み合わせが悪かったのか?当時は未熟だったのか?制作環境の問題なのか?
間違いなく、押井守時代・やまざきかずお時代のイメージが完全にぶっ壊れましたわ。
乾いた笑いしか出てこない!!
さてさて、ストーリーは諸星あたる君が大変なことになっちゃって、
ラムちゃんが責任感じちゃってなんとかするという方向に向かうのですが、
この映画のあたる君って正直キモ過ぎます☆
女に見境なく纏わりついて抱きつく以外の出番が無くて最初から最後まで性欲に飢えた野獣みたい!
なんでこうなったの?原作者曰く、『うる星やつら』の主役でしょ?
女好きでいつもふらふらしてるけど、あれでも人並みに傷つきやすい繊細な男の子じゃなかったの?
普段はバカやってても、大事なときには芯を通す男じゃなかったっけ?
自分に憧れて病死した幽霊の女の子とデートした、優しかったあたる君。
彼は消えてしまって、これに登場しているのは同姓同名の別人?
『ルピカちゅわぁぁぁぁぁぁん!!』
『ルピカちゅわぁぁぁぁぁぁん!!』
『ルピカちゅわぁぁぁぁぁぁん!!』
『ルピカちゅわぁぁぁぁぁぁん!!』
これじゃ下半身に脳みそが支配されている性欲モンスターじゃない?
原作・アニメ含めて、惚れ薬関係なく、ここまで嫌悪感を抱く描かれ方は初めて。
『ときめきの聖夜』『君去りし後』などの名作回は特別だとしても、
あの時の、諸星あたると同一人物だとは思えない!
畜生!こんな、情けなさ過ぎる諸星あたるなんて見たくなかったっよ!
この、どうしようもないストーリーのプロットを考えたやつをモデルガンで撃ってみたいよ!!
脚本家が金春智子と高屋敷英夫?
金春さんがついていながら何でこんなシナリオになったのー?
男はバカかスケベかヘタレ。女は一生懸命。
女尊男卑の方向性が極端に過ぎませんか?この映画?
多分、今回の劇場版を作ったスタッフは押井・やまざき時代と違って作品作りへの拘りが薄いのね。
まあ、監督がうる星やつらに関わるのも初めてみたいですし、
OVA版の監督だった四分一節子と違って、やまざき版を教材にした様子もなし。
本当にため息しか出ない完成度。
同じ原作でもスタッフの熱心さや力量で作品のイメージが大きく変わることを知りました。
末期は好き勝手に走りすぎてた押井版にしても、童話趣味、メルヘン趣味のやまざき版にしても、
TV版の『うる星やつら』はスタッフに恵まれてたんだなっと認識しました。
多分、TV版がこんな雰囲気なら人気作になってないでしょうし、
私も拒絶していたに違いない、本当に蛇足な作品でした。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。