◇fumi◆ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
千年紀の果てに人類が見たものは
2012年~2013年にかけて放送されたテレビアニメ 全25話
原作 貴志祐介 監督 石浜真史 構成 十川誠志 制作 A-1 Pictures
1000年後の世界を描いた本格的SF長編が原作で1000ページを超える大作。
ちょっと見たところ、犯罪的なネタバレがあるので未見の人は絶対にネタバレを開いてはいけません。
このレビューは1話のネタバレを含みます 書くことなくなっちゃうので。
現代に近い時代に、精神力が物体に影響を及ぼす能力【サイコキネシス】(スプーン曲げなど)が発現し社会が大きく変貌した事件の1000年後の社会を描いた本格SFストーリーです。
30xx年の茨木県神栖市周辺が舞台のようです。
個人的に茨木とは縁が深く。住んだことは無いが100回以上行ったことがあります。
名産は豚肉で、ほとんどの街に豚のにおいが充満している場所があります。
メインキャラのヤクマルなどどう見ても豚です(化け鼠という種)。
千年後の社会など想像できるはずがないので、発想を転換して千年前の社会を混ぜ込んでみたようなアイディアに見えます。
主役は綿密に構成された未来社会であり個人の小さな思いは裏切られ続けます。
主人公の早季なども見識の狭いウザキャラに見えることさえあるんです。
一話の段階では子供なので性格の確立はまだですね。
登場人物の行動や思惑にぶれは無く、考察に値する良作品と評価しました。
人類の能力が進化したため苦境に陥るアイディアは、ポールアンダースンの処女長編「脳波」と言うのがあり、作者も参考にはしたと思います。
アニメファンなら見ておくべき傑作だと思いました。
名作とは微妙に意味合いが違うところですが。
特に若い人にはじっくりと見て考えてもらいたいと思いました。