退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
突き抜けた芸術性、夢の世界にようこそ
パプリカ/千葉敦子は、時田浩作の発明した夢を共有する装置DCミニを使用するサイコセラピスト。
ある時、他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するようになる。
その犯人の正体は?
今は亡き今敏監督の集大成とも言えるSFアニメ映画。
その高い芸術性・創造力・表現力は凄まじく、尚かつ娯楽性も兼ね備えているという・・・
アニメ映画史に残る名作なんじゃないかと思います
不気味で怖いのだけれど・・・明るい独創的な夢の描写が秀逸
突拍子もない展開の連続なので、わけが分かなくなるかもしれません。
しかし、単純に独創的な映像だけで十分楽しめる映画になっています
なので、普通に楽しむにはストーリーより、その雰囲気で楽しめれば十分じゃないだろうかとも思うw
ただ、そのストーリーに込められたものを感じ取れればもっと面白い。
ストーリー自体はかなり単純な上に陳腐です。
おおよその流れは誰でも分かるもので、ちょっと物足りなさがあるぐらい。
ただ「夢と現実の境界」がはっきりしない。
そこがこの映画のポイントでもあり魅力でもあり、難しさでもある。
この映画のテーマの一つには、「人間の二面性」というものがある
主人公のパプリカ/千葉敦子が一番分かりやすいでしょうが
夢と現実の描写の中で、人間の二面性と、その不可分な関係性を表現しようとしているのではないかと。
「ネットと現実世界の自分」と置き換えても良いと思うし、
「過去の自分と今の自分」と置き換えても良い
それを小難しく暗い話にせず、明るい締めくくりで表現出来てるのは素晴らしいですね
まぁ何も考えず、夢の世界に浸ってみるのが一番いいかもしれません