ポッチャマン さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
心が形になる場所
前に切ってたのをふとしたきっかけで一気見。
あらすじとかは公式サイトとかを参照してください。
結論から言うと、決して良作ではなかったけど、そこまで悪くもなかった印象。テーマ性は割と一貫してたし、着地点は収まるところに収まったかなと。
ただ、序盤からぶっ飛ばしてきた超展開っぷりや、キャラの早すぎる会話のテンポなど、演出面では慣れてしまうまで不快なところはありますね。
最終回で、一応でも謎解き出来てたのに、キャラの数が多すぎて、報われたかどうか怪しい人たちもチラホラ。そこにきて、神山とかいう研究者や、真咲の精神的な問題など、終盤はかなり詰め込んできてますね。そこんとこは、特定のキャラに集中していく後半の展開に対して、若干個人差があるかと。
作品舞台は、日本のどこか、地図にも載ってないナナキ村という摩訶不思議な世界で、トンネルありの怪しげな山奥っていういやに現実的な舞台なのも良かった。現実逃避したいやつらのバスツアーっていうバカげた感じも面白い。まるで幻を見てるようなミステリアスな雰囲気で、臨場感がありましたね。{netabare}
実際、現実世界と同じく生活できるけど、現実とは隔離された場所で、どちらかというと精神世界に近いと思った。 {/netabare}
ナナキ村に着いてから、いろいろ集団生活に馴染まなくて揉めまくり、下山しに暗がりに入った途端にナナキに襲われて、誰かに原因を押し付ける魔女狩りが始まる。
5話くらいまではミステリーっぽく、誰か死にそうな感じかな{netabare}と観てる人の大半は思ってただろうけど、中盤以降、特定キャラに絞ってのトラウマ克服大会に変わっていったのには驚いた。いつの間にか、光宗、真咲、颯人たちの目線で進んでいってたのは仕方がないけど、一番最初にスッキリ克服したのは運転手だったのも意外だった。情緒不安定で最初は気持ち悪い人でしかなかったのに。
結局、光宗の過去は素直に可哀想だと思ったけど、他の人たちはなんか微妙なところ。颯人の克服のところももうちょっと尺が欲しかったかな。
結局は、トラウマは避けるよりも飲み込めということかな...?だいぶ攻めた作品だとは思った。
{/netabare}
ツアー参加者はみんな過去の傷を背負っているだけに変なところで人を疑うなど、少し人間的に偏ってる人も多いけど、なんだかんだで、キャラが立ってた感じがします。特にらぶぽんの“処刑!”はヤバいですw ヴァルカナは最後までかっこよかったし、氷結くんとかも目立ってた。あと、よっつんは帰ってきたときには、一人だけ特別なポジションになってて笑った。意外といいやつで良かった。
結局、予想を少し裏切るような落ちで、キャラが多すぎて、セリフ回しで説明させるやり方で、少し残念なとこはあるけど、後半はキャラ立ちしてきて、良くも悪くも岡田麿里脚本になってくるので、一口に駄作というのはスタッフたちに失礼だと思ったので完走して書いてみました。まぁ、ほんとに『人それぞれ』だと思います。