101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
折角なので4DXでキリトたちの仮想現実体験に肉薄して来ました♪
原作はライトノベル版本編を18巻まで購読中。
4DXと言ってもスクリーンは2Dですし、
戦闘シーン以外、4DXはほぼ意味がないとは思いました。
(静かなシーンで座席に動かれても邪魔w)
ですが、仮想世界のリアルを実感する作品世界観を最大化するために、
覚悟を決めて、懲りずに揺れる座席に挑むことにしました。
で、体感してみて思ったのは、
『SAO』が描く2020年代は近付いているようで、
まだ距離があるな……。ということ。
『ポケモンGO』等でARが拡散し、『PlaystationVR』等でVRが立ち上がった近況を見ると、
リアル『SAO』も夢じゃない!となるわけですが……。
実際のゲームプレイ中のキリトたちは視覚、聴覚と
申し訳程度の振動等の現行VR&AR仮想現実体験に止まらず、
4DX効果のような風や香り、
ボスモンスターのなぎ払いの衝撃まで実感しているはず。
その体験の実現には、端末による脳波への干渉など一段の技術革新が必須。
戦闘シーンの激しいムーブに座席からずり落ちそうになりながらw
自分にとっては『SAO』の作中年代まであと10年を切った
現代の課題も浮き彫りになった4DX体験でした。
ストーリー面では、深夜アニメの劇場版にありがちな、
ヒット祝いのオールスター打ち上げパーティー感のみならず、
次の展開に向けた意欲が伝わってくる、
ファンの熱を再燃させる構成だったと思います。
私はアニメ『SAO』は3期でアリシゼーション編をやり切らなければ意味がない。
と思っている人間で、今回の劇場版も実は発表当初は、
そんな寄り道している場合じゃないだろう?と冷めた目線で眺めていました。
ですが、鑑賞してみたら、むしろアリシゼーション編の映像化実現への意欲を随所で感じ、
ニヤニヤが止まりませんでした。
例えばそれは{netabare}ラストシーンだけではない。
今回の劇場版でのAR戦闘は、
剣道の鍛錬もサボりがちで、既存のVR戦闘に特化していたキリトにとって、
次へ向けて、異なるゲーム世界の戦闘方法に対応する引き出しを増やす、
いい“準備運動”になったと思います。
さらにシナリオ展開にも、この映画を観てから、アリシゼーション編のあのシーンや、
あのキャラの心情に触れたら盛り上がるだろうな。
と感じさせる要素が多々ありました。{/netabare}
寄り道どころかアリシゼーション編に新たな伏線を補強する。
3期アリシゼーション編アニメ化を待ちわびている人にこそ、
観ておいて欲しい作品だったと思います。
興行面でも早々に10億円の大台を超えたのは後々の展開の幅を広げる吉報。
2期が終わった頃は、この後3期やるとしたら、
プランA・2クール深夜アニメ枠でアリシゼーション編を強引に押し込む。
という無理難題な攻略ルートくらいしか浮かびませんでしたが、
劇場版が一定の成果を収めたことで、
プランB・2クール+劇場版でクライマックス。
プランC・3期は全部劇場版で連作する。
など様々な展開が可能になったと思います。
改めて『SAO』ファンにとっては夢が広がる劇場版だったと思います。
蛇足:戦闘シーン以外4DX意味ないじゃんwと決め付けた
その舌の根も乾かぬ内に“問題発言”を一つw
{netabare} アスナちゃんの風呂上がり……いい匂いでしたw{/netabare}