ジパミィナ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ジブリでは珍しく男性が主人公の作品 71点
「飛べない豚はただの豚」が有名なこの作品。
主人公の名前は知らない方もいるかもしれませんが、このフレーズは聞いたことあるかと思います。
柔らかなタッチで描かれるハードボイルドぽい作品と勝手に思っていますが、作品のメッセージとしては戦争の惨劇や悲惨さが込められており、血を流さないで戦争の虚しさ、愚かさを伝えてくる作品です。
戦争に出兵する人、出兵した人を待つ人、無事に帰還できた人と戦死してしまった人。
国の方針で他国に攻め入る人、祖国の為に参戦する人。
結果として、戦争で利益を得る・得た人、戦争で全てを失った人。
戦争は爪痕を残して行くので、本当の意味での終戦は訪れることは無いと思います。
戦争を肯定するわけではないですが、大切なものを守る為には、戦うという判断は必要だと思います。
綺麗事や理想では、大切なものを失う事はあっても、得られるものは自己満足しか残らないと思います。
失って気付くでは、其れこそ取り返しがつきません。
作品自体としては、ジブリらしさが感じられる動きが多く、空中戦は秀逸の一言です。
一瞬だけ見えるポルコの人間バージョンが堪りません。
唯一好きな作中の戦争に関わる表現は、「戦友」です。