◇fumi◆ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
この星が終わったとしてもあなたと二人でこのままずっと
2002年放送のテレビアニメ 全13話
原作 高橋しん 監督 加瀬允子 構成脚本 江良至 音楽 見良津健雄
制作 GONZO OP「恋スル気持チ」ED「サヨナラ」作詞作曲歌 谷戸由李亜
セカイ系というジャンルを代表する作品。
J・G・バラードの初期作品のような残酷なテーゼ。
命も愛も願いも星の最後、破滅に向かって燃やし尽くす、世紀末の炸裂ラブストーリー。
自分が見たあらゆる映像先品の中で最も大量の涙を流したと記憶します。
感想は書く必要は無いと感じました。
あらすじこそが個人の感想無くしては構成できないものだからです。
第1話
アケミに背中を押されたちせがシュウジに告白、シュウジは受け入れますが、
ちせが望んだ交際とは交換日記だった。
体の弱いちせは体育会系のシュウジについて行くのが精いっぱい。
シュウジはちせを可愛いと思い、恋するための儀式としてのキスを要求。
小樽市を見渡せる展望公園で二人はキスをする。ここから始めるために。
{netabare}札幌に買い物に出かけたシュウジ一行。
その時、謎の爆撃機隊による大空襲が起こる。
シュウジの目に映ったのは小さな物体が次々と爆撃機を撃ち落としているシーン。
シュウジの命の危機を救うために飛び込んできたその物体は、
カゲロウのような羽と殺戮兵器を搭載したちせだった。
第2話
高校の屋上でちせはシュウジに最終兵器になったことを告げる。
シュウジは「それ治るんだろ」と気軽に聞くが、ちせは言葉を濁す。
ちせはシュウジに自衛隊のヘリに監視されていると伝える。
シュウジは逃げようと促し、二人は自転車で走るがちせの体に異変が。
ちせの背中からミサイルが生成されヘリを撃ち落とす。
ちせの体を抱きしめるシュウジに向かって、ちせは静かに語った。
「人を殺さない兵器なんて無いんだよ」
シュウジは理解を超える現実の前に凍り付いた
第12話
世界の終わりが近づいている日、シュウジは小樽の展望台にたどり着きます。
そこには、ちせの交換日記が。ここで第一話のアバンにつながります。
ちせの日記にはシュウジには伝えられなかった滅亡への運命の日々が拙い文章で書かれてあった。
静かにシュウジの前に現れるちせ。
そして二人はSEXします。
存在しない子宮で子供を作る幻想を追って。
何度も何度も虚空に向かって、愛が注がれていきます。
最終話
シュウジとちせは展望台での情事を済ませると、迫りくる崩壊を見る。
地球で最後に残った人が生きられる空間、それは小樽周辺だけだった。
世界中の人工衛星を組み合わせて作ったと思われる、雲の上数百キロにわたるちせの本体。
それが破滅から小樽を守っているギリギリの存在だった。
事情も知らずに生き残りの諸外国の軍隊はちせを殺して小樽を奪うために攻め寄せる。
EDで毎回流れた雲の上空にあるちせの顔はこの物体の姿です。
雲から垂れ下がった髪の毛で戦闘機を払い落とすちせだが、
シュウジに別れを告げ自らも戦場へと飛ぶ。
ところが、ちせの崩壊が始まるとともに地球規模の大災害が小樽に迫る。
すべては終わる。
目覚めた(?)シュウジはちせの体内で繰り返す日常を夢見る。
始められなかった二人の触れ合いを取り戻すために。
それは永遠に続くとも思われる幸せの通学路。 {/netabare}
もう一人のヒロイン「アケミ」について
本当にシュウジのことが好きだったのはアケミであり、照れ隠しのためにちせを押し込んだ模様。
思春期にありがちな行為であり、それがもとでシュウジとちせに恋が芽生える。
そしてアケミの恋は彷徨い・・・ブランコに託されることに・・・
ほしのはて 折笠富美子 より抜粋
あなたと離れているだけで私 心が消えてしまいそう
他には何も要らないあなただけいれば 空も雲も街も 花さえも
愛している この地球(ほし)が終わったとしても
あなたと二人でこのままずっと
二人だけで 二人だけの地球(ほし)でいつもいつも永遠に二人で