四畳半愛好家 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
男子フィギュアは中性的な美の世界…
女性アニメファンの購買力が男性を上回ってきた今、中性的な美男子の世界をこの時期にアニメ化できたのは、大成功だったと言えます。
「おそ松さん」同様、男性でも楽しめる作品であったこともヒットの要因と言えそうです。「声優の配役」も近年の男性向けアニメと比べ、非常に理に適っていると思います(下の♦声優項目でしょうもない愚痴を書いています…)。
近年の日本人選手の大活躍によって、国内で非常に知名度の高いスポーツとなったフィギュアスケートですが、フィギュアを題材にしたアニメ作品は非常に少ないです。本作と「銀盤カレイドスコープ」以外にない…?
(漫画はいくつかあるんですけどね!個人的には川原泉先生の『銀のロマンティック…わはは』っていう昔の少女漫画が大好きです。今とルールも違いますし、設定に無理がありますが、本当に笑えて泣ける名作だと思います!!『甲子園の空に笑え!』という文庫に収録されていて、こちらは今でも手に入れやすいので是非!!表題作は野球舐めすぎですけどね…。←←全体的に関係ない)
やはり作画が辛い競技であることも理由に挙げられそうです。「銀盤カレイドスコープ」も、「作画が酷い」ことで少し有名でした…。
そして本作の作画ですが・・・・・・なかなか と言ったところでしょうか?
やはり作画班が苦しんでいると感じる箇所は多かったですが、大事なところはしっかり描いているので、十分だと思います。
ただ、個人的にはOP並の作画の演技を、一回ぐらい観たかったです(←鬼か)。
作画を手放して褒めているレビューも多いですが、まだまだ完全にフィギュアの世界を絵で描くことはできていないと思います。凄かったですが。
以下その他の項目別感想
♦物語&キャラ:
これは売れるのも納得の男女問わず引き込まれるような作品でした。
BL臭に非常ににぶい自分なんですが、本作は流石にBLの匂いが少々…。
しかし、そんなこと知ったこっちゃないってぐらいキャラが魅力的。
他のスポーツと違って、「相手を倒す」というより「自分が練習してきたパフォーマンスを披露する」って側面が大きいからか、ライバル同士の仲間意識?みたいなものが感じられて、そこも良かったです。
個人的には、勇利、ヴィクトル、ユリオのメイン3人と同じかそれ以上にJ.J.(ジェイジェイ)がお気に入り。
作中屈指の実力者なのに、イマイチ愛されていない感じ…。(なんかタイバニのスカイハイと被る…。)ビッグマウスだけど人間臭い、良いキャラだったと思います。
♦声優:
声優は非常に豪華な顔ぶれで、演技力も流石の一言。
男性声優は女性声優ほどのペースで増加せず、優れた技量を持つ声優がある程度固定されて使われている印象があります。そこらへんが、女性アニメファンの購買力の大きさに繋がっているような気がします。「おそ松さん」も本当に良い声優ばかりでしたし…。
以下ただの愚痴
最近の女性声優は、ぽんぽん出てきて消える!?ので愛着が持ちにくい気がします。実力も安定していませんし…名前を覚える前に別の声優が台頭してきます…。
さらに言えば、若手の台頭により、実力派女性声優の出番が少なくなったことも、男性の購買意欲を損なわせているように思います。ひと昔前は、川澄さんだったり能登さんだったり堀江さんだったり…比較的少人数の実力者がアニメの顔として固定され、一世を風靡していたのですが…。
いや、若手の中でも安定して人気を集めている実力者も沢山いるんですけどね…。自分だって大好きな若手声優は沢山います!でも『無駄に女性声優が多すぎる』のと『無駄に移り変わりが激しすぎる』のは大きな問題だと思います。
アニメはこんなに多いのに、実力者の出番が少ないんだもん…文句の一つも言いたくなるわ…(愚痴ぐち…)。←老害臭いですが、20代前半の意見です…。
♦音楽:
OPED共に、画も歌も素晴らしいです。特にOPの作画には1話から惹きつけられました。(やや未完成でしたが…。)EDのインスタ画像を見ていく演出も最高。
さらに言えば、主人公のフリーのテーマ「Yuri on ICE」も名曲で、音楽面では文句の付けどころがないアニメかと!
総評として、女性は勿論男性でも楽しめる高品質なアニメだったと思います。
ただ、腐向け要素が本当に苦手な方は…避けるのが無難かもしれません。