赤緑 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
こじらせ男子高校生による、ある意味爽快な青春ドラマ
全体では半分くらいがラノベのテンプレだが、出来事の中心人物が主に一般人(それもリア充)であることが特徴で、そいつらの青春ドラマと主人公の絡みが面白い。
作画が残念だが、個人的には好きな作品。
-----
だいぶ前に観たので忘れてたからもう一度観た。
ラノベ原作。「すごい!」ランキングで3年連続1位を獲得するなど、ラノベ読者層に絶大な人気を誇っているらしい。学校生活の描写がリアルっぽいところが、メインターゲットであると思われる高校生から多くの共感を得たのだろうか。キャラでは雪乃と八幡がやはりランキングで1位を取るほど人気らしい。
本作は、まずラノベのテンプレ成分、例えば、残念系主人公、ツンデレ風優等生美少女、男の娘、シスコン、有名漫画のパロディー、変な部活、etc・・・と、しっかり含まれているのに対して、出来事とそれに関わってくる人物の多くが、いわゆる「リア充」であるところが特徴。登場人物たちがスクールカーストを縦断して交流するのだ。もちろん交流と言っても、単に仲良くするわけではない。通常だったら言葉も交わさないようなクラスメートと、変な部活を通して関わっていくのである。そういう、いい意味でラノベっぽくないところが面白いと思うし、人気の秘訣なのではないだろうか。ただ、形はどうあれ非リア充がリア充をやりこめるみたいな展開が、読者や視聴者に受けている可能性も否定はできない。
少し気になるのが、アニメの13話で原作の6巻までを消費しているらしいということ。推測だけど、省かれた部分にはもっとラノベ成分がたっぷり含まれているのかも知れない。それを確認するために、こんど試しに読んでみるつもり。
次に、物語以外についての評価。
作画がかなり不安定。せっかく可愛い女の子キャラなのに、顔だけでなく体形もおかしいところが目立つ。『このすば』みたいに低予算だったから仕方ない部分もあったみたいだ。
キャラクターは、前述のとおり、雪乃と八幡に人気が集中しているようだが、私は結衣の方が好きだ。クラスメートにいたら好きになりそうなタイプだな。あと、ラノベの中にいて一般人ポジションなのもマル。ちなみに「ガハマ」って呼び方は嫌い。(ガハラさんはアリな癖に。)
他には、彩加も好きだが、こちらはラノベキャラとしての扱い。八幡と彩加のラノベっぽいやりとりも大好物である。
特定のキャラが嫌いというわけではないが、度を越えた長髪キャラが多数いるのはちょっとヤダ(アンチ属性)。
それと、こちらも嫌いというわけではないが、ウザいキャラが多数登場する。特に、雪乃の姉である陽乃。これは中の人の功績が大だと思うんだ。中原さんはこういう役演じるの上手いな。陽乃のウザさを実によく引き立てている。いや、これ褒めてるんだよ、中原さん好きだし。別のウザさではあるが、檜山さんが適材適所すぎて笑う。
雑多なひとことコメント。
登場人物の名づけ方が面白い。ちょっと盲点だった。
私はマックスコーヒー飲めない。甘いものは好きだけど、あれはなんか違う。練乳って。
今となっては少し煩わしいくらいのパロディー交じりのセリフは、絵付きで10秒くらいやられると困るが、これくらい一瞬ならスルーできるから問題ない。
文化祭の話は、リアルすぎて重い。(こういう重さ、『氷菓』でもあったような。)
急造バンドって、よほど才能があるか普段からやってないと無理だろ。
私も、大昔、「うるおぼえ」って覚えてた。本もたいして読んでなかったからか、語彙が貧困だったり間違いが多かったりしたね。今では少しマシになった。たぶん。
あと、ここ重要。
子供の前でタバコを吸うのはやめろマジで。
《総合評価》
ラノベ要素を踏襲しつつ、高校生の青春ドラマを生き生きと描いた良作。
作画は並以下だが、観られないほどではなく、全体としては楽しめた。
物語:
評価甘め。(4.3-)
作画:
女の子が可愛かったのでオマケ評価。長髪キャラがいなければなあ。
OP・ED映像はなかなか良かった。
声優:
八幡の演技、あれはわざとボソボソ喋っているんだと思うので、減点しない。
主要キャラ3人は普通かな。脇役に味があった。
音楽:
OP・EDはまあまあかな。
キャラ:
評価甘め。(4.3-)